コロナの後遺症 | こだま堂漢方薬局のブログ

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こんにちは。

こだま堂の長峯です。

 

思ったより早く、またコロナ患者さんが増えてきましたね・・・。

最近よく聞くのが、「コロナにかかった後、ウイルスは陰性になったのに、後遺症のような症状が続く・・・。」ということ。

 

まだコロナが流行始めの2月、漢方の勉強会の時に講師の先生(中国人)が、「SARSでは感染後に後遺症が残って、いっそ死んだ方がマシだったとさえ思うような症状に苦しんでる方もいるから、絶対にうつらないようにビックリマークと言う話をしていました。

 

具体的には詳しく聞きませんでしたが、ほぼ寝たきり・・・とか植物人間状態ってことはてなマークだったのかなゲッソリ

 

今回のコロナでは、まだそこまでの後遺症の例は聞きませんが、「後遺症が残る可能性」については注視されてきている感じです。

 

後遺症はてなマークとされている症状としては、「微熱・倦怠感が続く」・「咳・胸の痛み」・「湿疹」・「血管痛」などがあるようです。

 

この中の「微熱・倦怠感」というのは、普通の風邪の後でも訴える方は少なくありません。

 

漢方的には、「風邪を治しきる正気が足りない」ということ。

 

微熱は通常の解熱剤はあまり役に立たないので、体力も補いながら清熱する漢方薬の方がオススメです。

 

例えば、潮熱(熱が上がったり下がったりする症状)に使う「小柴胡湯」とか。「補中益気湯」なども体力が無い方の微熱に使われます。

 

「咳・胸の痛み」は、もしかしたら、「麦味参」や「人参養栄湯」などがよいかもしれません。というのも、COPD(肺気腫)の方の息苦しさが、改善している症例があるので・・・。

 

「微熱・倦怠感」+「咳・息苦しい」なら、補中益気湯+麦味参とか、いいんじゃないかなぁ~と思います。

 

「湿疹」は血栓が原因とも聞いているので、活血薬が効くかもしれません。中国では、重症例の患者さんには「丹参」を合わせて使っていたと聞いています。下肢静脈瘤が原因の血管炎による湿疹は「桂枝茯苓丸」で良くなった症例を本で読んだことがあります。

 

正直、西洋医学だけだと、「体力・治癒力を補う」という考えがないから、後遺症は良くならないと思うんですよね。

 

発熱や痛みには鎮痛剤だし、息苦しいなら気管支拡張剤だし、湿疹にはステロイドはてなマークはてなマーク

 

漢方にはコロナウイルスそのものをやっつける力はないかもしれませんが、回復を助けるサポートはできるので、もっと積極的に使われるようになるといいなぁと思います。

 

でも今後、生薬の値上げは心配・・・。(バッタ大発生とか、洪水もあるしえーん)なので、大事に使わないとね。