こんにちは。
こだま堂の長峯です。
今日、メーカーの営業さんから聞いた話ですが、東海地方のどこかで、更新の際に、行政から漢方薬局をやめて薬店にするように言われて、薬店にしたところが2件あったそうです(保険調剤をやらないなら、薬店にしろということらしい)
薬局と薬店、何が違うのって一般の方にはよくわからないと思いますが、
薬局・・・薬剤師がいないと開局できない。薬を調合する調剤室がある。
薬店・・・登録販売者でも開設できる。調剤はできないから調剤室はない。
という違いがあります。
登録販売者制度ができてから、薬の販売の規制が緩くなったので、誰でも登録販売者の資格を取って、決められた年数の経験と講習の更新を受ければ、薬店は開設できるようになりました。
その前は、薬剤師か薬種商という資格がないと薬店を開店することはできませんでした。
でも、もっともっと前(私たちが薬科大に入る前だから20年以上前)は、薬剤師は名前貸しをして、一人の名義でいくつも薬店を開設できたんですよ
その頃の薬剤師は、名前貸し料で、楽にたんまり稼いでいた・・・というウワサです。(いいなぁ~)
話が脱線しましたが、もし保険調剤をやっていない薬局はダメという事態になったら、漢方専門のうちはどうしたらいいのかなと心配になりました。
個人で保険調剤薬局をやるなんて、コストがかかりすぎて無理だし、保険調剤に時間が取られて、漢方相談もできないし、薬局製剤も作れなくなってしまいます。
もし、こういう動きがでているようでしたら、国は漢方薬局を潰す・・・ということなんでしょうかね
漢方薬局がなくなったら、漢方の知識や技術を継承していくのは漢方医ということになりますが、日本で生薬を扱えて、修治もできる先生はいったい何人くらいいるのか・・・。
漢方=エキス顆粒になってしまうのか、証は無視して、病名漢方になってしまうのか・・・。
もしや、10年がかりの漢方ビッグデータ解析は、「効かないこと」をアピールする目的(病名漢方でエビデンスとるってあんまりだよね)
・・・そうなったら、日本の漢方は消滅するのかもしれません。
資源の枯渇も心配だけど、法律上の不安・・・というのも出てきました。
台湾では、1993年以降、漢方薬の販売許可や資格の発行がされていないそうで、現在、たくさんの漢方薬局が高齢化で廃業していて、なのに新規には開局できないし、資格が発行されないから漢方の知識がある若い人もいない・・・という事態で、漢方存続の危機だそうです。
まぁもしかしたら、地球の環境や希少な動物のことを考えたら、漢方医学は廃れた方が自然のものが搾取されなくなっていいのかも・・・。
ちょっと後ろ向きなことを考えてしまう出来事でした。