こんばんは
こだま堂の長峯です
最近、妊娠した方のお話で、「前回、切迫流産になりかけたので、不安なんです・・・」というお話を伺いました。
で、そのときのことをよく聞いたら、「当帰芍薬散料」と「アローゼン」を服用していたということでした
アローゼンは漢方ではないのですが、センナが主成分の瀉下薬になります。
妊娠中は便秘になりやすいので、処方されている方もいますが、腸だけではなくて子宮の収縮も促す場合があるので、注意が必要です。
当帰芍薬散は、「当帰芍薬散料」と「当帰芍薬散」では、使用している生薬は同じでも、配合比が全く違います。
病院で処方されるのは、ほとんどがエキス顆粒の「当帰芍薬散料」で、配合内容は、
当帰:3g
芍薬:6g
茯苓:4g
沢瀉:4g
川芎:3g
白朮:4g
全量24gになります。(薬局製剤の煎じ薬の分量です)
エキス顆粒になると、製造メーカーによっても配合比は多少異なります。ツムラは白朮の代わりに蒼朮を使っています。
「当帰芍薬散」の配合内容は、
当帰:0.4g
芍薬:2.2g
茯苓:0.6g
沢瀉:1.1g
川芎:1.1g
白朮:0.6g
全量6gになります。(薬局製剤の末の分量です)
散は、使用する薬草の量は少ないですが、揮発性の高い成分や脂溶性の成分が失われ難いメリットがあります。
特に問題ない方なら、料の方を使ってもそんなに問題ないんですが、切迫早産の恐れがある場合は、活血薬はあまり使いたくないので、川芎の少ない散を使った方が安心です。
あとは、黄耆などの補気薬を併用して、赤ちゃんを保持する力を助けてあげた方がいいでしょうね。
この話をしたら、「ちょうど具合悪くなった頃に処方されてた」とびっくりしていました。(具合悪いから処方したのかもしれませんから、当帰芍薬散料で悪かったかは不明ですけど)
でも、下剤は一番影響力がありますので、妊娠中の便秘は、本当にご注意くださいね(個人的には、病院・薬局用の乳酸菌精製エキスがオススメですよ~)