貧血の女性が多い・・・のは、なんとなく皆さんご存知だと思うのですが、
思われている以上に貧血が多い
なんと、日本人女性の半分が貧血&貧血予備軍。(この場合鉄欠乏性貧血のこと)
というか、世界人口で見てもかなり多いそうです。
でも、貧血をほっといてる人も多いし、自分も「まぁ、本人が気にしてない程度なら大丈夫かな」・・・と思っていたんですね。
そんなときに、うちの父親の認知症のことを調べていて、「貧血だと認知症になりやすくなる」・・・のを読んで、たしかに、ひどい貧血なんです。
貧血だと「産後うつ」にもなりやすいし、脳にも大きな影響がある。(チロシンからドパミンを生成する酵素に鉄が必要)
そりゃそうですよね、鉄が酸素運んでいるのですから、足りないと身体が正常に機能しません。
それで考え直して、漢方相談でも、貧血をよく注意して話聞こう・・・と思って、爪の色や目のまぶたの色も見るようにしました。
そしたら、たしかに結構いる
「前に貧血で引っかかったことあるけど、今は大丈夫」とか、
「貧血だけど、薬は飲んでない」とか、
「まぶた真っ白」・・・などなど。
そのうちに、「この人絶対貧血だっ」っていう症状の方がいたのですが、本人は血液検査(ヘモグロビン)で基準内(ギリギリ)で大丈夫だと思っている。
でも月経血もすごく多いようだし、顔色も悪いしなぁ~と思って、「フェリチン(貯蔵鉄)調べてもらったら」と提案したんです。
そしたら、やっぱりフェリチンがほとんどゼロ。
貧血ということになり、鉄剤を服用することになりました。
フェリチンは、通常調べないので、貧血がアヤシイ人は、健康診断のときにオプションで調べてもらってください。
というのも、過去に貧血になって、その後ヘモグロビン値が良くなっても、フェリチンは低いまま・・・ということがあるのです。
例えば、貧血によるうつ症状なのに、気づかれず、抗うつ剤を処方されるケースも問題になっています。
東洋医学でも、ウン千年?前から、「心血虚は精神不安を引起す」ことが分かっていたのですから、たいしたもんです
あと、ちょっと話がずれますが、むずむず足症候群。(手足のほてりも含む)
寝ているときのドパミン作動性神経の機能低下によるものなので、ドパミンを増やす薬などを使うと即効性がありますが、鉄もよく効きます。上記のドパミンの生成に鉄が必要・・・ってところが関係しているんでしょうね
貧血だと年取ってボケるぞ気をつけて下さいね~。
ただし逆に鉄が溜まりやすくなる病気もありまして、例えばC型肝炎の場合、鉄の量を調節するホルモン(ヘプシジン)がうまく働かなくなって、肝臓に鉄が溜まり過ぎてしまいます。
鉄が溜まりすぎると、炎症が起こりやすくなり、肝機能が悪化するので、摂り過ぎに気をつけないといけません。
あくまでも「鉄を溜め込む病気の方」ですので、ご注意くださいね。(まぁそういう方は鉄欠乏性貧血もないでしょうし・・・)
そんな情報をテレビで見たおばあちゃんが、貧血で鉄剤を服用するよう医師から言われているのに、「鉄を摂ると肝臓が悪くなる」(別に肝臓病ではない)と言って、頑として飲まない・・・ということがあったんですよね
いや、貧血をほっといたらダメだし、そもそも肝臓は今何も問題ないじゃないの
正しく理解してもらうのは、なかなか難しいですね・・・。