今回は漢方薬の話ではないのですが、東洋医学の治療の1つの話。
こないだいらっしゃった患者さんから、興味深い話を伺いました。
「爪甲剥離症」(そうこうはくりしょう)という症状を「鍼」で治したのだそうです。
初めて伺った名前ですが、俗に言う二枚爪ともちょっと違い、字の通り爪が剥がれかかったような見た目になってしまう症状です。(写真などネットで見てみてね)
病気・・・という程でもないので、皮膚科に行ったら「爪、ぶつけたんじゃないの~?」という感じでまるで取り合ってもらえなかったそうです・・・
でもやっぱり指先って人目につくし、気になりますよね・・・。
飲食店などで仕事していれば、爪を見て「爪水虫?不潔そう・・・」とか思われたらかなりショックですし
爪の異常は、東洋医学では「肝」に関係します。
多い原因は「肝血虚」(かんけっきょ)ですが、「肝血虚」の原因に「脾気虚」(ひききょ)が絡んでいたり、「気滞」(きたい)・「瘀血)(おけつ)が原因で血の巡りが悪くなった結果、爪に栄養がいかず、異常になる場合もあるので、いろいろです。
しかし「虚」の症状(が多い)を「鍼」で治療するのはすごいなぁと感心しました。
だって、漢方薬なら「飲む」ので、体内に入って栄養にもなりますが、「鍼」だと刺すだけ(気を入れるというのはあるそうですが)じゃないですか
なんとなく気血を「流す」治療は「鍼」が有効・・・というイメージが強かっただけに、鍼で爪を治した・・・というのに驚きでした(漢方では爪の異常の改善例はよくありますけどもね)
ちなみにその方は、鍼治療を約6回程受けて完治したそうです。(3~4ヶ月くらい)
すごいですね
そして実は、その話をきっかけに気づいてしまったのが・・・「あれっ??そういや自分の左足の爪、爪甲剥離症じゃないか」ということ
5,6年前からまさに同じような症状があり・・・まぁ今は以前より治ってきているのですが・・・全然気にしてませんでした
自分のことだと全くダメですねぇ~。もうちょっと健康に気をつけないと・・・ですね