頭痛がしたら〇〇リン♪なんてCMありますね。
痛い=痛み止めを飲む・・・それが一般常識。
でも常用していると「痛み止めが切れると頭痛が起こる」という状態におちいる危険があるのはご存知でしょうか?
多くの痛み止めは、「解熱・鎮痛・抗炎症薬」と言われるもので、痛みの原因物質の生成に関与する酵素を阻害したり、体温調節中枢に作用することで、薬効を現します。
また、病院で処方される片頭痛によく使用する薬は、「トリプタン系薬剤」と言われるもので、過度に拡張している血管を収縮させることで、頭痛を和らげます。
まぁこう書くと、なかなか効き目が良さそうな薬だなって一瞬納得するんですが・・・自分はそういうのを学生のときに薬理の授業で聞いて、なんかものすごくガッカリしたわけです。
「なんだ、薬って治してるワケじゃないのかぁ~」と。
何で痛みの原因物質が生成されるのか、とか、何故血管が過剰に拡張してしまうのか・・・を治してはくれません。
阻害したり、拡張を抑えたりしていると、むしろその原因がどんどん溜まってきて、薬が切れたときに余計痛みがひどくなる・・・ということがあるのですそれが「薬剤誘発性頭痛」
最近片頭痛でご相談の方。
もともと頭痛があったのですが、数年前からひどくなってきて、ここ数ヶ月はほぼ毎日トリプタン系片頭痛治療薬のゾーミッグを常用していました。
はじめ、漢方薬の併用で、ゾーミッグの使用回数が減ったのですが、また徐々に増えていき・・・結局入院して、強制的にゾーミッグを止めさせることで、頭痛がよくなりましたそのときの頭痛は七転八倒するようなすごく苦しいものだったそうです
でもそれ以来、頭痛が起こらないんですって
まぁまだ数週間しか経ってないので、「頭痛が治った」とは言えないですが・・・今後はゾーミッグを使わないで頭痛の治療をしていければ・・・と思います。
よくよく聞くと、頭痛がひどくなってきた頃にゾーミッグを使い始めていますが、頭痛の質も悪化してきたそうで、それが悪循環の始まりだったのかもしれません痛いから使う、でも痛みは余計にひどくなる・・・ということでしょうか。
水を堰きとめても、決壊すると氾濫しますので、溜めないように多少の痛みなら我慢して、小出しにするとイイのでしょうね。
薬をやめると病気が良くなる・・・良くなると思って飲んでいたら、ガッカリするかもしれませんが、そんなこともあるのです
しかし、とにかくひどい痛みになってしまったので、「自力でゾーミッグをやめるのは難しかった」そうですよ
ひどくなる前に、薬を増やしすぎないようにしましょうね