おはようございます、京やの勝也です。
「呉服」は「絹」です。
「絹織り物」や「絹を織る技術者」を意味する
大変古い言葉です。
その絹は繭(まゆ)からつくられます。
繭は
蚕蛾(かいこが)の幼虫である蚕(かいこ)が
サナギの状態になるときに作る
家のようなものです。
蚕蛾は美しい触角をもっています。
触角を「眉毛(まゆげ)」に見立てて
美しく弧を描く細い眉を
「蛾眉(がび)」といい、転じて「美人」を意味します。
唐の詩人白居易の漢詩にも
楊貴妃の美を表現するために使われています。
成虫になるときには繭を食い破って出てきます。
そうなると繭の繊維が切れてしまいますので
サナギのうちに繭を加工します。
つまり命を頂くことになるわけです。
着物一反に必要な蚕の命の数ですが
平均的には2800から3000匹といわれています。
多いと思われますか?少ないと思われますか?
せっかくの命を頂くのですから
粗雑に扱い安価な生地にしてしまうことは
実にもったいないことです。
末永く使えるよう心を込めて扱い
次代に伝えたいものです。
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