おはようございます、京やの勝也です。

 

昨日の流れで

毎年恒例の

幽霊と陰陽五行の話です。

 

着物のことを調べていると

陰陽五行説に行き着くのですが

その副産物の話でございます。

 

 

陰陽五行的に幽霊は「陰」の象徴です。

 

男性は「陽」、女性は「陰」とされます。

 

手のひらは「陽」、手の甲は「陰」ですので

「陰」の手の甲を前にして登場します。

 

「柳」の下がベストポジションなのは

「柳」が「陽の木」に分類されることから

太陽の下の影のように

柳の木の下に「陰」のスポットが出来ることになります。


 

さて、幽霊の着物ですが、

化けて出るために自分で着替えることはないので

当然埋葬された姿で現れることになります。

 

ここで、日本古来の「白蛇信仰」がポイントになります。

「家中の白蛇は家を守ってくださるご先祖様」

という信仰です。

白い着物は、喪の色、「白蛇」の色。

明治時代に洋装の「ブラックフォーマル」が

輸入されるまでは喪服の色は「白」でした。

前合わせは、生前の「太陽の力を得る」

時計回りの巻き付け方とは逆の、

いわゆる「左前」。土に返りやすくします。

 

着物の縫い方は、蛇に脱皮しやすい様に

玉止めせず縫いっぱなしにします。

 

そして、おでこの「三角の布」。

三角形の文様は

龍や魚のウロコも象徴しますが、

この場合は「蛇」ウロコを表しています。

 

「やすらかに成仏して、

白蛇になって家をお守りください!」

という願いが込められているのがわかります。

 

我が家のご先祖様も幽霊ではなく

白蛇で登場して下さることを願っております。

 

 

 

 

 

小平「染と呉服京や」のホームページ

東京小平の着物専門店
http://kimono-kyouya.com

 

 

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