おはようございます、京やの勝也です。

 

昨日の「下着」の話から

今日は「肌着」の話です。


肌着は、文字通り

素肌に直接着るものですね。


汗を吸い丈夫な木綿の晒しや

柔らかいガーゼ

夏用のクレープなどの素材があります。


もちろん正絹の肌着もあり

夏は涼しく冬は温かいとの

お話も聞きます。

 

さて、この肌着には

「小衿」という細い衿が付いています。


この小衿を付けて仕立てられているのが

「着物用の肌着」であるポイントです。


この小衿は見せるために付いています。


肌着を着た後に襦袢の衿を小衿に沿わせて

着付けます。

そうすると、衿を後ろから覗き込んだ時に

襦袢の衿の内側に見えるわけです。


浴衣の場合は

肌着の小衿に沿わせて浴衣の衿を決めますので、

やはり内側に小衿が見えます。


なぜ見せるのでしょう?


これは首筋からの汗や白粉などが

襦袢の衿や浴衣に

直接当たらないようにするためです。


一番洗いやすい肌着、

その小衿が防波堤の役目をして

襦袢や着物、浴衣を汚れにくくしているのです。

 

ありがたや、ありがたや。


この小衿がない肌着も最近見かけますが、

この利点が無くなってしまいもったいなく思います…。


肌着ひとつにも先人の知恵でございます。

 

 

 

小平「染と呉服京や」のホームページ

東京小平の着物専門店
http://kimono-kyouya.com

 

 

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