今回のお酒は『神開(しんかい)』です。



 滋賀県甲賀市のお酒です。甲賀市にはこの他にも10近くの蔵元があるみたいで、僕は『笑四季』を飲んだことがあります。
 忍者の里って日本酒が多いのかなぁ。伊賀流の地域には『義左衛門』や『半蔵』がありますし。地元神奈川の風魔一党の地域にはありませんけどね……
 しかし、こうしたレトロなラベルって普通酒にはいまだに多いような気がするんですがねぇ。ですが、今回は純米酒。かつ山廃仕込みの一回火入れ(生詰めかな?)です。昔ながらのお酒ではありません。今時のお酒ですね。
 
 では、飲んでみましょうか。
 
 上立ち香はバナナ。まぁ真澄酵母らしいところかな。
 含むと、より一層熟した果実のような香りが広がります。この香りの広がりかたは『手取川』の純大吟にも近いかも。酸味もワイドに広がっていくタイプで、味わいが散布したのち、ストレスも無くクリアに消えていきます。
 味は広がれど淡麗かつスッキリとした飲み口のお酒ですね。例えるなら夏の夜の花火のような。
 
 時間が経つと、クリアななかに米の旨味が広がるタイプに。せんべいなどと合わせてもいい感じの食中酒に。カレーと合わせたらよりスパイシーさが鋭利になるのでその方面が好きならお勧めの組み合わせです。

 以前飲んだ『雪の茅舎』の影響かもしれませんが、山廃とは濃醇かつ骨太、という観念は僕のなかでは否定されつつあるかも。山廃は射程は短い――すぐに切れる――けど即座に味が広がるのです。
 銃で例えるならショットガンのイメージなんです。生酛は酸が伸びやすいからライフルのイメージかな?
 キレのスピードの速さや広がりの良さから、おそらく骨太な味わいと相性がいいということでそのイメージが広がったのかもしれません。
 
 ……滋賀のお酒ってあまり流通してないのかなぁ。『七本鎗』とか特約店がこの辺に無いし…… 


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