鬼門をちょっと考察 | 三国志のお話し

鬼門をちょっと考察

鬼門のことは『史記』の註にみえる。
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集解海外經に曰く
「東海中に山あり、名を曰く度索、上に大きな桃樹あり、めぐること三千里。
東北に門あり、名を曰く鬼門、万鬼が集まる所なり。
天帝の使いである神人之を守る、一名を神荼、一名を鬱壘、万鬼の領の門番なり。
人を害すを鬼、葦を以てこれを索縛し、桃弧を以て射、虎の食べ物にする。」

***以下原文***
『史記』 五帝本紀 註
集解海外經曰:
「東海中有山焉,名曰度索.上有大桃樹,屈蟠三千里.東北有門,名曰鬼門,萬鬼所聚也.
天帝使神人守之,一名神荼,一名鬱壘,主閱領萬鬼.若害人之鬼,以葦索縛之,射以桃弧,

投虎食也.」
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中原からみて、東の方に蟠木という所があり、その度朔山の東北に万鬼の集まる門がある。
これを名づけて〝鬼門〟というようですね。


山片蟠桃は『夢の代』で、
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最澄、桓武帝をあざむき、王城の鬼門を守ると云て、比叡山を創立す。
東海度朔山は碣石の東北にして、日本より西なり。
……
日本の東北にあらず。
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と言って、日本の鬼門の馬鹿馬鹿しいことを罵っている。


また、内田正男も『暦と日本人』で、これを引いて
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鬼というのは牛の角をだし、虎の褌を締めている。
牛と虎をつけた奴のいる方角うしとらの方角が鬼門であると解釈して笑いとばしておけばよい。
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と、これまた鬼門の馬鹿馬鹿しさを説いている。


日本では、方位を十二支で表すのを多用しているが、東北を表す支が無いので、八卦の〝艮(ゴン)〟
をもって代用し、訓じて(うしとら:丑寅)と言っている、不思議な民族である。


蟠桃の言うとおり、時の権力者というのが、腐れ坊主の戯言をいちいち真に受けて、巨額の税を投じ

神社仏閣を乱立させたのなら、日本人の信仰の基になる遺産も、今の箱物行政の残骸とさして

変わらなくなってしまう。


税を徴収すべきだ!(冗談です)。