香美市香北町の御在所山や大荒の滝へ向かう県道217号の途中から左折して行った所の谷に、蝙蝠嶽(こうもりだけ)という石灰岩の岩盤があり、そこに蝙蝠洞と総称される3本ほどの鍾乳洞が通っている。
高知大学学術探検部のデータによると、一番長いものは総延長110mに及ぶが、立って歩ける区間は数十メートルほど。
「高知県万能地図」(新版は別名)にも記載されているから、地図上での位置位はご存知の方もいるだろう。しかし実際の位置は、久保川のやや下流。登山口から50分ほど歩く必要がある。
アプローチはまず、県道沿いの老人ホーム「白寿荘」を右手に過ぎて最初の狭い十字路を北に折れる。この山裾を走る道路を北東に進んで行くと、小さな橋の手前の右手に用水路か農道の改修碑が建っているので、その周辺に駐車する。
橋を渡ると道路はすぐ未舗装となり、歩道となり、水路沿いを進む。
数分以内でY字路となるが、ここは水路を渡り、前方左に上がる道を進む。この道も平坦なので特にしんどい思いをすることはない。
記憶が定かではないが、登山口から40数分行くと、橋台に丸木を何本も渡した簡易橋がある。これを過ぎて最初に現れる比較的大きな沢に入る。右岸でも左岸でもどちらでも登れるが、途中で沢が二手に分かれる。そこは右の沢沿いを登る。そうすると前方奥に石灰岩の巨岩が見えてくる。
私は当初、鍾乳洞が三本もあるとは知らなかったため、最も沢に近い、沢の南側に開口していた高さ1メートル少々位の穴から入った。
中に入ると天井は高い。幅が狭い所を通って行くが、天井部はまるで縦に渦を巻くような鍾乳石。
やや左に曲がって行った突き当たりに、コウモリが沢山いる広間があり、地面には一升瓶や何十年も前のファンタの空瓶が転がり、ゴザも放置されている。現在の50代から60代位の地元民が児童の頃、入洞していたのだろう。
そこからは引き返したが、洞内には様々な形の石柱があり、また、フローストーンやフローストーンと氷柱石との中間のような形の鍾乳石、大小の円形穴が貫通した石等々、見ていて飽きない。
他の二本の洞穴は恐らく、蝙蝠嶽に向かって左側に巻いて行った所にあるのではないかと思うが、一本は入ってすぐ水没しており、もう一本は内部の地面に深い竪穴があるため、気を付けないと危険ということだった。
今月は西予市の未整備鍾乳洞も探訪したので、機会があれば投稿したいが、この夏は徳島県内のマイナーな鍾乳洞にも入洞してみたい。
尚、以前、機会があれば紹介したいと述べていた菖蒲洞の上部にある洞穴については、既にフォートラベル・サイトに投稿済なので、興味がある方は閲覧して戴きたい。
→土佐八景・地底川を遡行する菖蒲洞と藤原鎌足の子孫墓
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