西日本一の高所山岳道路UFOラインと山岳観光 | 次世代に遺したい自然や史跡

次世代に遺したい自然や史跡

毎年WEB初公開となる無名伝承地や史跡、マイナーな景勝・奇勝を発表。戦争遺跡や鉄道関連、坂本龍馬等の偉人のマイナー伝承地も。学芸員資格を持つ元高知新聞主管講座講師が解説。

一昨日、大自然遺産シリーズで触れた高知県いの町の山岳道路「UFOライン」(町道瓶ケ森線)は、標高千数百mから1700mを走る、西日本一の高所山岳道路です。



西の基点は石鎚山土小屋登山口の東方のよさこい(予佐越)峠、東の基点は高知県と愛媛県の県境を跨ぐ国道194号の寒風山トンネル上方の旧寒風山トンネル南口。



石鎚スカイライン終点の最高所が土小屋になるのですが、そこの標自然、戦跡、ときどき龍馬-東黒森下を通るUFOライン 高でさえ1492mですから、如何に高い所を走っているかが分かると思います。



そして道沿いの標高15001900mの山、7座はどれも一時間以内(最短の伊吹山は徒歩5分)で登頂できるのです。これにすぐ西の岩黒山1746m)を加えると8座、登山道が未整備のマイナー山(鷹ノ巣山1596m大アレ1537m)を入れると10にもなります。



前述のメジャー山の8座は登山初心者やハイカーでも簡単に登れますが、森林限界を超えているため、視界を遮るものは何もなく、パノラマが広がります。

更に石鎚山から8座は皆、縦走路で連結されているのです。



食堂兼宿泊施設もあるから、本来ならいの町は西日本の本州自然、戦跡、ときどき龍馬-雲に覆われるUFOライン や九州の各府県にアピールし、県外行楽客を呼び込むべきですが、それをしない理由として考えられるのは道路の幅員が狭く、ガードレールもない、という点と、宿泊施設(一般観光客用の)が山荘しらさの一軒しかない、という点でしょうか。また、「自然」以外の遊興施設は何もありません。



しかし今や山ガール時代。短時間で西日本屈指の超高山8座に登れる、となれば、アピール次第では多くの山岳観光客が訪れるのではないでしょうか。



更に2時間以内で登頂できる山となれば、前述の8座に加えて、UFOラインの西にある西日本最高峰・石鎚山1982m)、岩黒山から縦走できる筒上山1859m)、寒風山1763m)が加わり、3時間以内で登頂できる山となれば更に増えます。それら全てが縦走路で繋がっているのです。



もちろん、山に登らなくても、雲上ドライブだけでも十分大自自然、戦跡、ときどき龍馬-自念子ノ頭を巻くUFOライン 然を堪能できます。

では、四国以外の方が車と路線バスで向う際のアプローチを解説しましょう。



まずレンタカーの場合愛媛県松山市内で借り、国道33を南下し、久万高原町美川御三戸(みみど)で県道12号に左折、それから国道494号及び石鎚スカイラインを上がり、石鎚山登山口である土小屋に行き、そこの宿泊施設に泊まるか、東進して山荘しらさまで向かいます。


このルートであれば二車線道が多いため、高知県側から行くより運転し易いのです。マイカーの場合も同ルート。尤も、四国在住者なら国道194号から旧国道に入って旧寒風山トンネル南口に向った方が近道ですが、直接山荘しらさへ向う場合は194号のいの町長沢から県道40号に折れ、よさこい峠へと上がります。



土小屋の宿泊施設に泊まった場合は、そこから直接岩黒山から筒上山、及び石鎚山へ登れます。


次に登山初心者やハイカーが路線バスで向う場合伊予鉄道自然、戦跡、ときどき龍馬-縦走路を行きかう登山者 山市駅から土小屋行きの伊予鉄バスに乗ります。便は早朝と昼間の二便ほど。昼発の便は土小屋到着が夕方になるので、土小屋の宿泊施設に泊まります。



土小屋に泊まった翌日は岩黒山を回遊後、山荘しらさに向かうか、直接東進する道路に並行する縦走路を歩き、伊吹山を通り、山荘しらさに向かいますが、岩黒山に登らず直接向った場合は一時間台で行けてしまうので、歩き足らないかも知れません。



その日は山荘しらさに泊まり、翌日は瓶ケ森に登った後、台ケ森、東之川を経由して瀬戸内バスの西ノ川バス停へと下ります。


余裕があれば一つ西の石鎚ロープウェイ前バス停まで歩き、ロープウェイに乗って石鎚成就社に参るのもいいでしょう。

バスは西条市中心部へと向かいます。



ベテラン登山愛好家の場合西条市からロープウェイ前までバスで来て、成就社か石鎚山頂小屋で宿泊。翌日は一気に山荘しらさまで縦走し、そこで宿泊。



三日目はしらさから日本二百名山の笹ケ峰1860m)まで縦走し、北下の丸山荘に宿泊。四日目は西山越から沓掛山1691m)~黒森山1678m)を往復した後、下津池バス停へ下り、そこから瀬戸内バスで西条市へと向かいます。この四日間で1214座ほど縦走できます。


山と高原地図 54 石鎚・四国剣山 2012

上記登山地図にはUFOライン沿いの全てのメジャー高山の登山コースが記載されています。また、無名峰である大アレの詳細と登山ルートは拙著「土佐のマイナー山part2」を参照のこと。

今年の盆休みにUFOラインに出かけたい方は次の二つのバナーをプリーズ・クリックonMe&東日本義援金にも善意を。

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