みなさんは厳冬期、野外や山に出かける時、どのような服装をされているでしょうか。
私は例え雪上ハイキングや積雪の街道踏査に行く際も、中綿入りのアウターを着用したことはありません。それは薄手の服で十分事足りるからです。言っておきますが、私は寒がりです。
アウターは厚手のものじゃないと暖かくない、と思うのはウェアの仕様や使用法を理解してないからで、本来衣服は、インナーからアウターまで、その性能と使用用途を理解した上で、着用するべきです。
まずインナー(肌着)ですが、これは冬場は保温性素材の長袖Tシャツとタイツを着用するのが基本。
近年はユニクロ等一般の衣類メーカーが新素材を開発して注目されていますが、その商品を上回るものを、登山ウェアメーカーやスポーツウェアメーカーは十数年前に開発済です。つまり一般衣料メーカーは、何年かけても登山・スポーツウェアメーカーの技術に追いつくことはできないのです。
私は以前地元新聞社の登山講座の講師をしていましたから、当然登山やアウトドアウェアメーカーのものを愛用していますが、通常、どのメーカーでもインナーは薄手、中厚、厚手の三種類があり、私は中厚のものを使用しています。ソックスに於いても同様。
その上に着用するのは薄手のハーフ・ジップのマイクロフリース。この素材についても登山メーカーでは'90年代から販売していました。
その上の中着もマイクロフリースのフルジップジャケット。
そしてアウターは薄手の撥水性があり、リップストップ素材のもの。「リップストップ」とは、引き裂き防止という意味。
例えば山中で藪漕ぎをする場合、普通の素材のものなら、イバラやトゲに引っかかると破れてしまいますが、この素材の服なら破れにくいのです。
インナーについては、吸湿速乾と保温性が要求され、その上に着用する服や中着は、体熱を逃がさない機能が必要。
具体的には空気の層を多く作ること。体熱を空気の層に取り込み、逃がさないようにするのです。それにはフリース素材が適しているのです。速乾性もあります。
アウターの役割は防風と外気の冷気の遮断ですが、汗による蒸気は外に逃がさないといけないので、ベンチレーション(排熱)機能は必須。
つまり、中綿入りの分厚いアウターなぞ必要ないのです。
私はどんな商品を購入する時でも安価なものを選びますが、今はマイクロフリースについては、一般衣料メーカーが安価なものを提供しています。
が、問題はアウター。前述の機能を有しているアウターを一般の登山店で買おうと思えば、どうしても一万数千円以上してしまいます。
が、私が厳冬期に愛用しているアウター(二枚目画像)は売価が2,700円ほど。その上着のメーカーは、アウトドアブランドの中では最も安価な商品を提供している「ロゴス」です(一枚目画像もロゴス品で売価は1,980円)。
当然中綿は一切なく、裏地もナイロン一枚のぺらぺらです。フードは着脱式。ポケットは内と外に7個もついています。
それでもインナーから中着を上記のものにすれば、これで雪山でも行けるのです。
私は帽子も安価なものを使用しています。収納式耳あて付きのものですが、100円から二千数百円ほどのもの。
グローブもごついものは不要で、私は作業着店で購入した1,000円弱位のものを愛用しています。
ズボンは若干厚目ですが、その上に数百円ほどのナイロンのオーバースボンを穿いています。
どうです?薄くても安くても寒さに負けることはないのです。青年も中高年も「風の子」になれ。
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