コブタは

大人になるまでずっと、

 

 

自分には親友がいない!

と思っていました。

 

 

 

中学生の時

 

仲のいい友達と

 

「ほんとに、

親友ってできないよね…」

 

 

と言いあって、

二人して

ため息をついていたことがあります。

 

 

これ、

なんか変じゃないですか?

 

 

そう思うんなら、

その二人で

なっちゃえよ!

 

 

…というか、

 

 

あなたたち、

もう

そうなんじゃないの?

 

 

 

という話。

 

 

 

でも、

コブタの思う「親友」って

 

 

どこからどこまで

全部がぴったり

違和感なく

好きでいられる人

 

 

こういうところは

ちょっと

考え方が違うんだよなぁ

 

というところが

 

 

全くない人。

 

 

 

そんな人、

いるわけ…

 

ないですよね。

 

 

 

違うところがあるからこそ

ぶつかりあったり

話しあったりできて

 

嫌なところも見せあって

許しあって

認め合って

 

 

それこそが、

親友なのに。

 

 

 

 

あ、

もっと小さかった頃のことを

思い出しました。

 

 

 

コブタは、

幼稚園を中退して

 

心理治療に

通ったことがあります。

 

 

 

原因については

今日のテーマではないので

 

また改めて

書くかもしれません。

 

 

 

その治療の、

最終回。

 

 

おもちゃがたくさんあって、

 

部屋いっぱいくらいの

大きなすべり台もある部屋で、

 

 

初めて会う女の子と

二人だけで過ごしました。

 

 

いろんなもので一緒に遊び、

楽しく過ごしたあと、

 

すべり台の上で、

 

 

まるで

プロポーズするときみたいに

 

思い切って

言ったのです。

 

 

 

「ね、わたしたち、

 お友だちになりましょうね」

 

 

返事は

 

 

「え?

わたしたちもう

お友だちだよね?」

 

 

 

コブタが言いたかったのは、

いま一緒に

仲良く遊ぶだけじゃなくて、

 

 

これからずっと

連絡を取り合って

 

 

何度も会って

いろんなことを話したりする

 

 

そういう友だち

だったので

 

 

 

ちょっと違うんだけど…

と思ったけど

 

それ以上、

何も言えなかった。

 

 

 

 

あのころからだったのか…

 

 

 

 

コブタに

初めて親友ができたのは、

 

 

娘のカンガが入った

幼稚園でのことです。

 

 

相手は

娘同士が同じクラスの

お母さんでした。

 

いまでいう

ママ友です。

 

 

初めてのお迎えのとき、

 

ちょっと緊張していた

コブタに

話しかけてくれて

 

 

一緒に

その幼稚園の

 

シュタイナーのことを学ぶ

サークルに入ろうと

誘ってくれたのです。

 

 

 

そして

子どもたちが部屋から出てきたとき

 

 

なんと、

その人の娘さんと

カンガが

 

 

しっかりと手をつないでいました。

 

 

 

その園は

縦割りクラスで

 

同じ組に

年少(ちびっこさん)から

年中(げんきさん)や

年長(のっぽさん)まで

いるので、

 

先生のお話では、

お散歩のとき

 

入ったばかりの

ちびっこさんは

のっぽさんと手をつなぐように

と指示したのに、

 

 

ふたりは、

 

「私たちはこれでいいの!」

と、言ったのだとか。

 

 

 

そのお母さんとコブタとは

先生たちから

「ペア」と呼ばれるほど

仲良くなりました。

 

 

 

そう…

コブタ的な意味でも、

十分に「親友」と呼べるほど。

 

 

そして、

彼女を通して、

 

 

コブタの

「親友」や

「友だち」の

定義が

変わっていきました。

 

 

それと同時に、

コブタ自身も

変わっていきました。

 

 

シュタイナーの

人智学と出会って、

その幼稚園の

いろんなお母さんたちとも出会って

 

 

その、

自分の、

幼稚園の時のトラウマも

超えられたように思うし、

 

 

そして何よりも

オイリュトミーと

出会いました。

 

 

 

 

思えばそれは、

初めて

 

プー子さんのいない

プー子さんは知らない

 

コブタだけの「社会」でした。

 

 

 

結婚するまでのコブタは

ずっと

プー子さんの世界に

閉じ込められていたのです。

 

 

このままではもう

気が狂うかも!

 

という

ぎりぎりのところで

 

ゾゾに助け出してもらって

結婚し、

 

 

やっと、

プー子さんのいない

 

 

コブタ自身の世界

ができました。

 

 

そして今度は、

コブタ自身の

社会

ができた…

 

 

 

そこから、

コブタの世界は

どんどん拡がって行くのですが、

 

 

 

その話は、また別の機会に。