大学時代の友人と「漱石山房記念館」に行ってきました。
東西線の早稲田駅から徒歩10分ほどの所にあります。
昔、この地に夏目漱石の家(漱石山房)があったそうです。
記念館の中に、漱石の家の一部を再現した展示があったり。
下の写真は、漱石の書斎を再現した部屋。
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天井近くの掛け軸には「移竹楽清陰」と書かれています。
レプリカだと思いますが、実際には漱石の書によるものが架けられていたのでしょう。
たくさんの書物ですが、洋書が多かったのでしょうね。
漢籍も多かったのかな。
窓辺に座る漱石先生。
至る所に猫様。
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漱石と言えば「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」で有名ですが、猫の他に犬も飼っていたらしい。
猫には名前がなかったのかもしれませんが、犬はヘクトーと名付けられていたそうです。
無学な私は「ヘクタールみたいだな」と思っただけでしたが、ギリシャ神話にちなんでいるそうです。
2階には漱石の自筆の原稿などが展示されていました。
数ヶ月ごとに入れ替えられるはずです。
今は『ケーベル先生の告別』と『永日小品』の原稿が展示されています。
ちょっとマニアックですよね😂
それでも自筆原稿ということでテンションは上がりました。
が、もし『吾輩は猫である』とか『坊っちゃん』とか『草枕』とか『こゝろ』なんかの有名フレーズの自筆だったら、もっと高まったことでしょう。
そのように書いて意見箱に入れました。
『永日小品』は昔々読みましたが、『ケーベル先生の告別』は読んだことがない。
家の書棚をあさってみたら、新潮文庫の『文鳥・夢十夜』の中に『ケーベル先生』は入っていましたが、『ケーベル先生の告別』はなかった。
全集には入っているのでしょうが、文庫では出ていないのかもしれません。
ケーベル先生というのは、東京帝国大学で教鞭を執っていたロシア出身の哲学者で、夏目漱石も講義を受講していたそうです。
仕方がないので、すっかり忘れている『永日小品』と『ケーベル先生』でも読み直してみようと思いました。
漱石山房記念館の裏庭は漱石公園で、漱石が建てた猫の墓(猫塚)がありました。
公園の管理人をしているおじさんによれば、本物はもっと大きかったそうな。
空襲で焼けてしまって、ここに建て直したのですが、小さくなってしまったらしい。
何でだろう?原寸に近づければ良いのに。
猫塚の周りにある石は、漱石山房の遺構だそうです。
取りあえず一句詠みました。
春雨や濡るる名もなき猫の墓
漱石公園の一角にある「道草庵」という小屋に、俳句を投函する箱があったので、この句を詠んで入れておきました。
せっかくなので買ってきたお土産たち。
漱石が使用していた原稿用紙には「漱石山房」と印字されており、その原稿用紙をデザインしたTシャツ。
これは一目見て気に入りました。
吾輩は猫である付箋。
何かあったときに使ってあげたら生徒が喜ぶかな、と思って。
吾輩は猫であるメモ用紙。
これも付箋と同様。
本当は、漱石スタンプでもあればなお良かったのですが、今後のラインナップに期待。
とにかく、300円でかなり楽しめました。
4月末に展示が入れ替えになるようなので、5月以降また行ってみようと思いました。