発売日当日の午前。記者の部屋の呼び鈴が鳴った。
届け物の中身は「3-2」のCDと、メンバーの直筆サイン入り
色紙。
プロモーションのため「SHOWROOM」でメンバーが生放送中、
いてもたってもいられなくなって予約購入したCDと、その特典だ
った。
「3-2」の表題曲を歌うメンバーがプリントされた「色紙」は厚紙
製で、どちらかといえばカードのような感触だ。
折れ曲がったりしないよう段ボールとともに丁寧に封入されて
おり、余白にはメンバーの元気な文字が、躍動感たっぷりに踊っ
ていた。
ツイッターでは「3-2」というタイトルにちなみ、同日の午後3時
2分に「#さんひくに」とツイートして発売を祝う企画が、グループ
の発案でスタート。
メンバーはミュージックビデオの撮影中のオフショットを、ファン
は購入したCDの写真などを添えながらツイートした。
指原莉乃 卒業後初となるシングルの表題曲は、男女3人の三
角関係から「孤独」を描く。切なくも疾走感のあるナンバーは、
「元気で明るい」ものが多かったこれまでのHKTとは一線を画す。
センターには繊細ではかなげな、それでいて芯の強さを感じさ
せる北海道出身の4期生・運上弘菜 (21)を選んだ。
新境地開拓に挑んだ意欲作であることは明らかだったが、
新型コロナウイルスによる被害が拡大するにつれて劇場公演な
ど通常の活動すら満足にできなくなり、4月上旬の緊急事態宣言
後はメンバーが事務所へ来ることさえ許されなくなった。
そんな中で企画されたのが、動画配信サービス「SHOWROOM」
でのリレー配信だった。
「3-2」の表題曲を歌う選抜メンバーが10~12日に、ビジュアル
系ユニット「Chou」とダンスユニット「Lit charm」のメンバーが18~
20日に、それぞれ20分ずつ自室から生放送。
放送中にCDを予約購入可能なシステムを整え、予約したすべ
ての視聴者にメンバーの直筆サイン入り色紙が届くようにした。
放送中、視聴者からのコメントが表示されるタイムラインには購
入の報告があふれかえり、メンバーのお礼も到底追いつかない
事態に。
田中美久 がサインする色紙は650枚を超えたという。
放送中に使用する台本やCD、色紙は、マネジャーの手によって
メンバーのもとに届けられた。
森保まどか は21日の夜11時すぎにツイッターを更新し「こんな
時間までメンバーの家一軒一軒をまわって、配信で使う台本やサ
イン色紙を届けてくれるマネジャーさん…」とスタッフの尽力につい
て触れ、「なるべく接触しないよう宅配ボックスなどを活用しながら。
温かいですよね」と、感謝をつづった。
HKTのある運営幹部はリレー配信について「メンバーが集まれな
いので、皆で話してこの企画にした」と経緯を明かす。
運営会社が変わり、劇場支配人の尾崎充氏も退任した。
新曲とともに華々しく飾るはずだったグループの新たな門出は、
メンバーにも「大人」たちにもどうしようもできない力により、想定通り
とはいかなかったのかもしれない。
だが、それでも全てを奪われるわけではない。
積み重ねてきた8年間がある。
結び続けてきた絆がある。
ファンを少しでも楽しませるためにスタッフとメンバーが力を尽くし、
ファンがそれに応えていくという「三位一体」が続く限り、掲げた旗が折
れることはないだろう。
「風の冷たいこの道、歩いて行こう」(「青春の出口」より)
向かい風がどれほど冷たくとも-。52人の新たな旅が始まった。
(古川泰裕)
他のグループが、次々と、発売を延期する中、HKT48は、予定通り
の発売でした。
現状を見ている限り、売り上げ的には、厳しい中で、どれほど落ち込
むのかな?と、思いながら、2枚購入させて貰いました。
結果として、落ち込む事なく、今回もデイリーのみとは言え、1位を
獲得し、連続記録が、途切れる事も有りませんでした。
ともかく、販促の為に仕掛けた、運営とメンバーの連携は、なかなか
のものでした。
発売は、したものの、握手会をはじめ、イベントが出来る環境に無い
まま、今後、どの様な工夫をしてくるのか、注目して行きたいです。
それ次第では、他のグループも行動を再開する可能性もあります。
エンタメ業界が、低迷してる中、こうして、普通に新曲が発売される
のは、良い事だと、私個人は、思ってます。
表題曲「3-2」も良かったですが、個人的には、カップリング曲
「キスの花びら」が、圧倒的に好みです。
なかなか、アイドル曲で、本格的な、ラテンミュージックは聴いた事
が、無かったので、MVの映像の美しさと共に、お気に入りとなりまし
た。
今後のHKT48が、楽しみです。