「憮然(ぶぜん)」の意味を本来の「失望してぼんやり
としている様子」ではなく、「腹を立てている様子」だと思
っている人の割合が56・7%に上ることが29日、
調査 」で分かった。
「砂をかむよう」や「御の字」も、5割前後が本来の意味
とは異なる使い方をしていた。
【図】正答率13%…あなたは分かりますか? 全国学力
テストで苦戦した問題
調査は国語への理解や意識を深めるため平成7年度
から毎年実施しており、今回は16歳以上の男女3590
人に面接し、1960人から回答を得た。
それによると、「憮然」の本来の意味を理解しているの
は28・1%で、同じ質問をした15年度と19年度の調査
に比べると10ポイント以上増えたが、依然として誤用が
多い実態が浮き彫りになった。
また、「砂をかむよう」の意味を「悔しくてたまらない
様子」だと思う割合は56・9%、「御の字」を「一応、納得
できる」と思う割合も49・9%に上った。
いずれも本来の意味ではなく、担当者は「『砂をかむ
よう』については漫画などで悔しいときに登場人物が
ハンカチをかむ描写が出てくるので、『かむ』となると
『悔しい』と解釈したのでは」と推測する。
このほか「天地神明に誓って」を「天地天命に誓って」
と、「論陣を張る」を「論戦を張る」と誤用している割合も
、それぞれ5割前後に上った。
今回の調査では、常用漢字に追加するかどうかの
審議材料とするため、常用外漢字の印象についても尋
ねた。
使用について肯定的に捉えられていたのは「絆」で、
9割が「この漢字を使うのがいい」と回答。
担当者は「東日本大震災で広く使われ、認知度が上
がった」と分析している。
言葉は、時代と共に変わって行くものですが、出来る
事なら、本来の意味を、きっちりと知って、正しく使い
続けて行きたいものです。