http://www.sankei.com/premium/news/150212/prm1502120003-n1.html

【衝撃事件の核心】
大学生から30万円恐喝した中2女子・19歳男の狡猾“美人局” ツールは「出会いアプリ」

2015.2.12 12:00 産経新聞



警視庁が押収した女子生徒の所持品。
モデルガンをちらつかせ大学生から
現金を脅し取った
(警視庁提供)




 インターネットで知り合った彼女に会いに行っ
たら、男が出てきて現金を脅し取られた-。

 大学生が、中学2年の女子生徒らに
「美人局(つつもたせ)」の手口で30万円を
恐喝される事件が起きた。

 事の発端は、チャット仲間を探せる
「出会いアプリ」に登録したことだった。

 同様のアプリは若者の人気を集める一方、ネット
トラブルの低年齢化を招く危険性もある。

 背景には、見知らぬ人とのコミュニケーションを
求める若者心理がありそうだ。




■「援助交際装えば通報されない」

 事件は昨年10月21日。福岡県大牟田市の中学
2年の女子生徒が、出会いアプリで知り合った大学
3年の男子生徒(20)を、東京都新宿区のファミ
リーレストランに誘い出したことから始まった。

 席で話していると、女子生徒と同居する交際相手
の無職男=当時(19)=が突然現れ、
「人の嫁に何したんだ」などと脅迫。

 モデルガンを見せるなどして、現金30万円を脅
し取った。

 男子学生は後に警視庁に被害届を提出。

 今年1月に恐喝容疑で2人が逮捕された。

 2人はほかにも計4件の恐喝や恐喝未遂を繰り返
したと供述しているほか、別の大学生からも

「性行為をする直前に男が現れて脅され、3万7千
円を脅し取られた」との被害届が出されており、
警視庁が関連を調べている。

「援助交際を装えば金をとっても通報されないと、
友人から聞いた」。

 警視庁の調べに、少女はこう話しているという。




■ネット友達「現実より楽しい」

 今回の事件で女子生徒と男子大学生が知り合う
きっかけとなった出会いアプリ
は「友達募集掲示板アプリ」とも呼ばれ、これらを
紹介するあるサイトでは、400件以上のアプリが
並んでいた。

 多くは自分の写真や性別など簡単なプロフィルの
ほか、「LINE(ライン)」や「カカオトーク」
「スカイプ」などの無料通信アプリのIDを登録し、
掲示板にコメントを投稿するなどして友達を募集。

 プロフィルを見て気になる利用者がいれば、公開
されているIDをコピーして、ラインなどで個別に
連絡を取り合う仕組みだ。

 年齢や居場所から、出会いたい人を絞り込む機能
をもつものもある。

「チャット友達募集」

「話し相手探しなどにバッチリ」

 アプリの説明にはこのような文言が並び、あくま
で性別にかかわらず友達を探すという目的を打ち出
している。

 これだけ多くの出会いアプリが流行する背景には、
ネット上の人間関係を重視する子供たちの意識が
ありそうだ。

 警視庁は昨年、都内の小学5、6年生と中高生
計約3300人を対象に、携帯電話の利用と日常
生活についてアンケートを実施。

 このうち
「携帯が手元にないと不安」などの依存症状が多く
みられたグループを「高依存群」、ないグループを
「低依存群」に分けて分析した。

 SNSなどで見知らぬ相手とやりとりすることに
ついて、高依存群の40・6%が
「いろいろな人と知り合うのは楽しい」と好意的な
回答。

「ネットで気が合えば実際に会いたい」とした割合
も20・0%にのぼった。

「実際に会ったことがある」という割合は15・5
%だった。

 またネット利用の感想を問うと、「退屈しない」
(高依存群の87・7%)のほか、
「実際に会わないので気軽」(同47・9%)、
「普段と違う自分が表現できて人から認められるの
がうれしい」(同16・7%)、
「友達が選べて現実の友達と遊ぶより楽しい」
(同14・1%)-などの回答もあった。




■実態把握しづらい

 「出会い系サイト」は、法律で取り締まられている


 援助交際やトラブルの入り口になるとして、
平成15年に出会い系サイト規制法が制定。

 20年には一部改正し、サイト運営者に対する規制
を強化している。

 同法では、異性交際の出会いの場として開設されて
いるサイトは届け出が必要としている。

 また18歳未満の利用は認めておらず、運営者は
サイト内で「18歳未満利用禁止」などと明示し、
身分証をデータで受け取るなどして利用者の年齢確認
をしなければならない。

 警視庁の担当者は、
「届け出がなされている業者はおおむね法律が守られ、
未成年者などのトラブルは少ない」と指摘。

 その一方で、
「問題は届け出のない運営者。援助交際をにおわせる
など問題のありそうな書き込みがある場合は、大抵届
け出がない」と話す。

 警視庁は、異性交際以外の目的を掲げたサイトで
あっても、実態として異性の出会いの場に利用され、
管理者がそれを容認しているといった場合も出会い系
サイトに含まれるとして、発見した場合は届け出を
するよう業者に警告する。

 しかし、警告も問題のある書き込みを端緒にして
おり、連絡先を交換後、個別のやりとりの中で出会う
ことになれば実態を指摘しづらい。届け出のないサイ
トやアプリが、どの程度の数なのかも把握しきれて
いないのが実情という。

 若者のネット利用事情に詳しいフリーライターの
渋井哲也さん(45)も、掲示板アプリの目的に
ついて
「趣味の話や悩み相談など、純粋な友達づくりが
目的の場合もある」と説明。

 ただその一方で、恐喝や援助交際を狙って登録する
人もいるといい、危険が潜んでいる点では出会い系
サイトと変わらないと指摘する。

 アプリの登場などで、ネットトラブルの加害者も
被害者も低年齢化する傾向にあるようだ。

 渋井さんは、
「ネット上のコミュニケーションを規制するのは難し
く、『ネットで知り合った人と会ってはいけない』と
呼びかけること自体が時代遅れ。まずはそれだけ子供
がネットに親しんでいることを大人が理解し、正しい
情報教育をすることが必要だ」と呼びかけている。






ネット上で、知り合って、結婚する人もいる時代です
から、そうしたサイトが悪いとは、言い切れません。

ただ、危険がいっぱいであるのは、間違いは無いです


こうした美人局に遭ったなら、聞き出せだけの情報を
引き出して、警察に行くのが、最善です。

既婚者でもね。

成功すれば、彼らは再び、犯罪に手を染めます。

警察としては、摘発しやすい相手とも言えます。