種まきから2週間。発芽するまでは夜の苗の寝床は10℃くらいです。
まだまだ高冷地の春は少し先なのですが、
ちょっと種を騙して、
寒いけれどがんばって発芽してくれました。

温度を高めにするともっと早く発芽するけれど、
ヒョロッと細く成長してしまいがち。
そうなると、それから先、夜温が下がったときに耐え切れません。
低い温度で時間をかけて発芽させて、根っこを丈夫に育てる作戦です。


土をギュッと硬めに締めて播いています。
それを突き破って世界に出るときは、
こんな二つ折りの姿。
土を押しのけるのに相当のエネルギーを必要とするのか、
よほど葉の先端が繊細で傷つけたくないのか。
ネギ以外にこんな姿で発芽する若葉を見たことはありません。


 

それから1週間もすると、折曲がっていた姿を伸ばして、5センチほどに成長してきました。



ここから、土に植えれる姿にするのに3ヶ月間。
まだまだ続く氷点下に気を付けて、
寒いけど水やりのタイミングにも注意して、
毎日見守ります。

そして食べるのは次の冬。
食べ物を得るのはとても長い時間が必要です。


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#松本一本ネギ



 

 

 

 

 

 

 

 

今年は雪が極端に少なく感じます。

朝、積雪が10センチ以上あるときは、
地区総出でまだ暗い6時から道路の除雪をするのがきまりです。が、
今期はまだ1回しか作業していません。

 

そればかりか、たとえ降っても今までは日中の気温も高くて、
すぐにとけてしまうのが続きます。
外での作業が仕事の方には、もちろん無い方が良いのでしょうが。



八ヶ岳の峰々も2月なのに冠雪も少なくて。
あるべきものがないと春になってからの雪解け水が心配になってしまいます。
まあ、地区の長老は、「大丈夫だ」と言ってくれるので
安心はあるのですが。
田んぼ農家は、いつの季節も天気の心配が尽きません。

 

雪の降った翌日に、近くを歩くと、
様々な生き物たちの跡をみつけます。
夜の林は氷点下ですが、彼らは元気に生きています。



こんな足跡。
真っ暗な夜に。それも氷点下10℃近く下がる日も多い中で。
昼間まったく姿をみることのない、この生き物が、
エサを探して歩きまわっているのでしょう。
その姿を想像するだけで楽しくなります。



#野ウサギ


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夏に畑でとれた綺麗な色に魅了されて、いろいろな料理を想像しています。
バターナッツの色が好き。
練りこんでパンにしたいくらいです。
本当は米粉に混ぜてパンが焼ければ最高なんだけど。

 

今日は、蒸してつぶして、コーンとノンエッグマヨネーズと黒コショウであえて。
オーブントースターで焼いてできあがり。

 

昨朝の10センチの雪は今回はとけずに一面を白く覆ってくれています。

でも、テレビは明日以降はグンと気温が上がると伝えていて、

冬らしくない冬。

自然が対応できる限度を超えてしまうことが怖い気がしています。

 

 

 

夏に収穫したのにまだまだ元気いっぱい。

 

かぼちゃなのに味が濃いわけでもなく、他の素材を邪魔しない。
冬の間の大事な保存食になっていてくれます。
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今朝起きると2センチほどの積雪でした。

今年に入ってわずか2回目。
でも、日中の気温が高いためすぐに解けてしまいます。
例年ならば夜降った雪は、翌朝の氷点下で硬く凍り付くのに。

いつもと違う冬が続きます。            



畑にとっても雪が残らないことは例年以上に厳しいかもしれません。表面に雪の毛布があれば、保湿されるし、なにより直接の冷気があたりません。
秋に掘らずに残している一本ネギもほとんど葉を落として耐えています。
ニンニクや菜花などの越冬させている野菜も、葉を地面にしっかりとくっつけたロゼッタ状になってやりすごしています。
春になって元気に新芽を出してくれることを願うばかりです。





当然それよりも寒さに弱い作物はここで冬を過ごすことはできません。
この宮重ダイコンは地面より出ている部分は色が変わっています。そこだけ凍っているのです。
日中、陽の光で溶けて、また夜凍みて、これを何度も繰り返すとさすがにダウンします。
そこで、大根は秋に収穫した際に、地面に深さ50センチほどの穴を掘って埋めます。
埋めたり、掘り出したり、少し大変ですが
こうすることで冬中新鮮なものを食べることができます。
また、天日に2週間ほど当てて水分を抜いた大根。ちょうど今頃たくあんに漬かってきてくれています。





 

保存している野菜で面白いのは冬瓜です。
冬瓜のあんかけが好きで毎年作っているのですが、収穫は9月初旬。
それから今まで、5か月も元気でいてくれます。
名前のとおり冬まで日持ちしてくれる野菜。とてもありがたい存在です。



畑は静かですが、保存野菜のおかげでビタミンをとって冬を乗り切ります。

 

 

 



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収穫後、袋に保管している大豆には様々な色がついています。
豆が外れた’さや’は、風の力で吹き飛ばして豆と混ざらないようにするのですが、どうしても小さくて外れないものは一緒になってしまいます。
他にも虫にたべられて色づんだものや、割れたものなどいろいろ混じります。

ここからは地道な手仕事。
毎年、年末からの休みの間に一粒一粒、悪い豆を取り除いていました。
でも集中力が必要だし、目はしょぼつくし、あまり好きな仕事ではありません。

先月、ふっと思い付いて、
「あれ、大豆って丸いよね」
「丸いってことは転がる?」
今まで、平ざるの上に豆をあけて選別していたのですが、それだと竹の凹凸で引っかかって転がりません。
そこで、’ふるい’でやってみたところ、
上手い具合に、変形してる豆だけが転がらずにハッキリ区別できます。
好きでない仕事も、工夫できて少し好きになったかも。





実は、自然栽培での大豆栽培は、ちょっとした秘密があります。

それは大豆を育てる前の年から、土の中にの'菌'にがんばってもらうこと。
1年前に同じ場所に小麦を育てておきます。すると土の中では微生物の中でも小麦の根と共生する’菌根菌'(キンコンキン)がよく増えてくれます。

おもしろい名前の菌ですが、あのマツタケもその仲間。
アカマツと共生することで、松を20メートルもの大木にしてくれる力持ちの菌です。

菌が土の中でまるで根のように菌糸を伸ばして、小麦の根の中に侵入します。
菌根は、小麦の根が届かない範囲や入り込めない土の粒子の中から、リンや窒素などの養分を吸収して小麦に渡します。逆に、小麦は光合成で得た養分を菌に与え、菌の数を増やし共生関係が成り立っていきます。

ここからが不思議なのですが、
次の年に大豆を育てると、大豆がよく育ってくれるんです。
もともと、大豆も土の中の’根粒菌'という栄養を蓄えてくれる菌と共生しながら育つことは知っていたのですが、小麦で増えた別の種類の微生物が居たほうが、さらに生育がよくなっています。



土の中は見えない世界。想像するしかありません。
でも見えないからこそ、植物と微生物が作物を育ててくれた時に、素直にありがたいと思えます。
だって、肥料も農薬も使わなくても十分な実りを与えてくれるんですから。


夏、大豆と草が競合しないように、芽を出し上に伸ばし始めたころから、せっせと周りの草を刈っては茎もとに積み上げていきます。
相手が大きくなる前に光を遮ってしまえば大豆の勝ち。
これ以降は草負けせずに育ってくれます。
とはいっても、畑は広いです。本格的にもっと大豆をつくろうとすれば、まだまだ知恵と工夫は必要です。

今、日本で必要とされている大豆の量は年間300万トンだそうです。
でも、自給率はたったの5%。
ほとんどをアメリカからの輸入に頼っています。

そしてそこでは除草剤を播いてすべて草を枯らしてから作付けをしたり、そもそも除草剤が大豆だけには効かないように種の遺伝子を組み替えたり。
大量に生産するための手段としてそれが一般化されています。

食べるものを大量に、効率よく得るためには仕方のないことかもしれませんが、ある程度手数はかかっても、
自然の営みだけで、十分実ってくれる栽培があってもいいと思います。

大豆が、生き物と共生して種として実らせた味を恵んでくれます。



この大豆。信州の在来種で「ナカセンナリ」という品種です。
とても甘味が強いのが特徴です。きな粉に、お味噌づくりに。
今年はよく実ってくれたので、多少でしたら販売できます。
お求めの際は、下記のホームぺージからお問い合わせください。

 

 

 



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