ここは一番小さな田んぼ。
10m*20mの200㎡の大きさしかありません。
ちょっと昔の人ひとりが一年間に食べる量。
そのくらいしかお米がとれない面積です。
どうしてこんな小さな田んぼがあるかというと、ここは稲の苗を育てる場所なんです。小さい方が早く水が溜まって丁度いいし、そんな役割の田んぼもあります。
これから種を播いていくのですが、
その前にここに苗の箱を並べるためのベットを作っていきます。
苗のベットに一番大事なのは、水深が一定になっていること
どこかの苗が水没しているのに、こっちの苗は乾いているってことがないように。
苗の均一の成長にかかせません。
そのために地面を限りなく平らに整えなくてはならないのですが、
これがとても難しい。
相手は地面です。人間の目で見ただけではほとんど大丈夫って思っても、水を入れると水深が2,3センチずれてしまします。
まずは、もくもくと拾います。
何をしているかというと、昨年の稲の根っこを集めます。
苗を育てた後は普通に田植えをして稲を育てますので、稲刈りした後の切株が残っています。
通常の田んぼであれば、このあと5月末の田植えまで風化させてから田の土と混ぜていくので支障はないのですが。
苗の場合はこれが表層で分解を始めるといけません。
発芽したての若い苗の根に影響を与えてしまいます。
それで全部回収。
そして土を均した後で、いよいよ水を引きます。
昨年9月に水を止めた後の7か月ぶりの水入れ。
水門を止めていた板と砂利をどかすと、まだまだ冷たい春の水が田に流れ込みます。
さっそくセキレイがやってきました。
水に驚いて土の中の虫が動くのを伺います。
周りを土で堰き止めて、水が溜まっていくのを見守ります。
案の定、なかなか水が溜まらない高いところがあります。
そこの土をすくい、低い場所へ移します。
そんな作業を十回ほど繰り返し、なんとかベットができあがりました。
種もみの準備、苗床の支度。
田植えまでこれから順にステップを積んでいきます。
まだまだ田畑に人影の少ないこの時期。
里山のヤナギの花が色をつけているだけの静かな田んぼです。
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