There's a Boy in the Girl's Bathroom

作者:Louis Sachar、出版社:Bloomsbury Childeren's Books; 第1版

Kindle版、発売日:2010/12/6

 

[あらすじ]

Bradleyは、教室の一番後ろの席に座ってる。隣の席は誰もいない。

トラブルメーカーのBradleyの席は孤島になっていた。

そんな時、担任の先生は、転校生のJeffに、Bradleyの隣に座るようにと言う。

Jeffは、Bradleyに話かけるが、一人でいることに慣れていたBradleyの応答はちぐはぐだった。

同じ日、担任の先生は、Bradleyに、新しいカウンセラーのCarlaところに行くように言う。

カウンセラー室に行ってみると、Carlaは、風変わりなカウンセラーだった。

服装の好みも変わっていて、大きな三角のボタンと白いエクスクラメーションマークがついている黄色いシャツを着たりする。

最初は反発するBradleyだったが、彼の話すことを必ず信じてくれるCarlaをだんだんと好きになり、Carlaと話をしたいと思うようになる。

それでも、しばらくは何もかもうまく行かない日が続いたが、ある日、Carlaに本を借りた時から少しづつ事態が変化していく。

 

[感想]

自分の携帯の中の小説を整理していて、発掘した本。

多読するのに向いている簡単だけど面白い本がないかと、翻訳教室の友人に聞いた時に教わり、携帯に入れて、そのままになっていた。

 

独りぼっちだったBradleyが、話のわかる先生に会い、友達ができていくという単純な話なのかと思ったら、このBradleyなかなか一筋縄ではいかない。

もう、本当にイライラするほど、うまくいかない。

なんで、ものすごく苦労して、解いた数学の宿題(しかも初めてやった宿題)を提出寸前にゴミ箱に捨てちゃうのはてなマーク

そういうことが、何回も繰り返されていく。

けれど、とてもハラハラするからこそ、話の続きを読みたくなる。

この本、邦訳されていないのかな。見つからない。面白いのに。

 

[印象的な表現]

〇周りの人にモンスター(問題児)として見られているBradleyがCarlaに言ったセリフ。

‟I mean, if everyone sees only a monster, and they keep treating him like a monster, how does he stop being a monster?"

確かに、一度モンスターというレッテルを貼られてしまったら、どうやって抜け出せばいいのだろう。Carlaのように偏見のない目で人間を見られるようになりたい。

〇Bradelyが、今まで、不仲だった父に算数を教わり、算数がよくわかった時。

‟Bradley was a little disappointed by how quickly they finished.

He had liked working with father.”

この時、お父さんと良い時間を過ごしたことが、この表現でよくわかるよね。

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ところで、いつもブログを書くときに記録としてコロナ渦のことを書こうと思って忘れてしまう💦

なので、最後にコロナ渦のことを。

 

〔コロナのある風景:学生編]

大学4年生の長男は、最近、卒論の提出などで、週に一度くらい大学に行く。

けれど、飲み会もできないし、卒論の打ち上げも卒業旅行も厳しいだろう。

私は、大学は、基本、学ぶために行くものだから、普段は、そんなに遊ばなくても良いと思っている。

でも、これからみんな就職して別々の場所に住むし、せっかく卒論書き終わったし、最後のこの時期にゼミやサークルの仲間と楽しめないのは、残念だよね。

非常事態宣言中だから仕方がないのだけど。

 

長男は、小学校6年の時に東日本大震災とぶつかり、小学校の謝恩会ができなかった。

8年後、成人式の日の集まりに、謝恩会ができなかったからと幹事が小学校の担任の先生を招待した。先生も喜んでくれて、大勢のメンバーが集まった。

その時私は、彼らは、小学校の時の忘れ物を回収したんだな、と思った。

今度もまた、できなかった卒論の打ち上げや追い出しコンパや旅行を、忘れ物として心に残しておき、いつか回収して何倍も楽しむことができたらいいなと思う。