月影の迷路 月影の迷路
3,080円
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リズ・ベリー 著/田中美保子 訳/ 国書刊行会/ 2017年発行

 

【主な登場人物】

クレア・・・大学入学のためのテストを受けたばかりの高校生。

フランセス・・・クレアの母。看護師。

エイドリアン・・・クレアの高校の同級生の男友達。

エイルワード卿・・・レイヴンズミア屋敷の当主。

サラ・マッキノン・・・ストーク・レイヴン村の医者。

マーク・・・ストーク・レイヴン村のバイク仲間のリーダー。

【あらすじ】

 ロンドンで大学入学のための試験を終え、結果待ちのクレア。付き合っているエイドリアンに、勧められ、サセックス大学の経済情報学に希望を出していた。だが、母親のフランセスは、経済はクレアに向いていないと言う。そして、フランシスは、突然、二週間後に、イギリスの郊外のストーク・レイヴン村に引っ越すと言う。戸惑いながらも、何か不思議な力に押され、クレアは、大学に行くまでの間、ストーク・レイヴン村に行くことにする。村に行ってみると、村の人々は、みなクレアのことを知っており、大歓迎される。クレアも自分の不思議な力に気づき、マーク共に、太古からの遺跡に囲まれた庭の秘密を解明し、村を救おうとする。

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 題名や表紙から推測して、静寂な雰囲気のファンタジーだと思って読み始めたが、主人公のクレアは、とても現代的な女の子で、母親と喧嘩もし、男の子との付き合いも悩む。生き生きと描かれていて、読んでいて楽しかった。レイズンミアの代々の当主など、登場人物が途中でこんがらがり、家系図を書きながら読んだ。後半の謎を解いていく場面は、一気に読まないと気が済まない展開。