物語ること、生きること/講談社

上橋菜穂子 
構成・文/瀧 晴巳
『獣奏者シリーズ』の作者、上橋菜穂子さんの生い立ちから作家になるまでを、瀧晴巳さんが、四回にわたり取材して書いたもの。

『獣奏者シリーズ』を読んだ時、何故この人はこんな話が書けるの?と思ったのですが、文化人類学に携わっている人だと知って、ものすごく納得。

上橋さんは子供の頃、野尻湖で、縄文土器の破片を見て、「何千年もまえに生きて死んだ人間がつけた縄のあとに、いま自分の指の先が触れている、そう思った瞬間、私は、はるか遠いむかしからいまに至る広大な時の流れをはじめて実感したような気持ちがしました。」という記述がありました。私も高校生の時、日本史の先生が土器を見せてくれて、まさに同じようなことを思って、身震いし、その瞬間、「史学科へ行きたい」と思いました。そういう人って、たくさんいるのかも

この本の巻末に~上橋菜穂子が読んだ本(ブックリスト)~が載っているのですが、これが楽しかった。
・アリソン・アトリーの『時の旅人』
・バーネットの『小公女』『秘密の花園』
・フィリパ・ピアス『トムは真夜中の庭で』
・ルーシー・M・ボストン『グリーンノウの子供たち』

など、ここ1~2年、私が興味を持って読んだ本が、多く載っている)^o^(

たくさんあるリストの中で、これから読みたいと思った本は、
・シオドーラ・クローバー著『イシ・二つの中に生きたインディアンの物語』
・ルーシー・М・ボストン『意地っ張りのおばかさん―ルーシー・M・ボストン自伝』
・パトリシア・ライトソン『星に叫ぶ岩ナルガン』(これは、猪熊葉子さんが翻訳っていうのも気になる)
・ローズマリ・サトクリフ『第九軍団のワシ』(いつも、読もうとしては挫折してしまうのだけど、上橋さんの話を読むと、とてつもなく読みたくなる、ので、もう一回チャレンジしたい)

そして、そして、数年前の翻訳の先生の蔵書大放出の時、上橋さんの『精霊の守り人』『闇の守り人』をいただいていたのですが、読んでいなかった。今度こそ読まなきゃ。こうやって、一冊の読んだ本が、自分の過去にやってきたこととつながる瞬間が、とても好きです。

そうそう、ノートパソコンですが、裏をひっくり返してバッテリーを取り出したり、入れたりしたら、復活しました。でも、また、起動しなくなると困るので、バックアップをとったら修理に出すつもりです。メールは、スマホからGメール経由で読めるので大丈夫そう。