ゾウになった赤ちゃん――アーミテージ一家のお話3 (岩波少年文庫)/岩波書店

ジョーン・エイキン 作 猪熊葉子 訳

アーミテージ一家の短編集の第三巻。
この巻では、マークとハリエットの弟のミロ(2歳)が出てきます。

マークが、たまたま買った朝食用のシリアル「ブリックス」。味はひどいのですが、箱の裏についている切抜き用の絵が魅力的、しかも不思議な力で本当の庭にも変わります。マークは、まずいのを我慢して、毎食「ブリックス」食べ、全シリーズを集めます。そして・・・。
という話の「王女さまとふしぎなな庭」が好きでした。

この「王女さまとふしぎな庭」や他の短編(「鏡の木」「ナッテイ夫人の暖炉」)に、マークの音楽の先生ヨハンセン先生と王女の悲恋物語が出てきます。いつもヨハンセン先生と王女が何十年ぶりに再会できそうになりますが、結局会えません。その恋がハッピーエンドになる話があったらいいのに。そして、最後の短編「ゾウになった赤ちゃん」に出てくるマークとハリエットの弟ミロの成長した姿も見たいのですが、アーミテージー家の話は、この第3巻で終わりのようです。

1巻を読み始めたころは、あまり乗り気ではなかったのですが、どんどんアーミーテージ一家と周りの人々にはまってしまいました