【みどころ】
三、江戸唄情節(えどのうたなさけのひとふし)
長唄の三味線弾き杵屋弥市は、やくざ上がりながらもその腕を認められていますが、恋人の芸者米吉には小揚長屋の七兵衛という親分がついているので伏見屋の女将も心配しています。ついに二人の仲が露見し、七兵衛に斬られそうになりますが、弥市の三味線の腕を見込んだ歌舞伎役者の坂東彦三郎の嘆願により、二人で江戸を出ることを条件に許されます。三年が経ち、弥市は小田原で長唄の師匠として生計を立て、米吉は元の名のお米に戻っていますが労咳で床についています。そこへ、江戸で彦三郎の『連獅子』がかかるとの噂。舞台が忘れられない弥市と、芸人の女房として夫の芸を聴きながら死ねれば本望と言うお米は再び江戸へ戻ります。江戸の地を踏めば斬るとの七兵衛との約束を破った二人は・・・
昭和十四年、東京歌舞伎座初演の川口松太郎による本作品は歌舞伎以外でもたびたび演じられてきた名作です。やくざ上がりの三味線弾きの弥市はタンカがきれて良い男。前半は、腕は確かだが性根まで足を洗い切れていないと言われ苦悩する姿を描き、後半はお米との夫婦愛が眼目となります。劇中劇で弥市が実際に三味線を弾くのも大きな見せ場です。
【配役】
序幕 芝居茶屋伏見屋より 大詰 村山座の舞台まで
杵屋弥市 仁左衛門
芸者米吉後に女房お米 時 蔵
坂東彦三郎 三津五郎
市村家橘 愛之助
俵屋娘おいと 梅 枝
隣家の女房お留 吉 弥
番頭平助 竹三郎
小揚げの七兵衛 彌十郎
伏見屋女将おふさ 秀太郎
「三味線やくざ」の初演は十五代目市村羽左衛門さんと新派の河合武雄さんの初顔合わせに、新進川口松太郎さんがはめて書いた新作でした。その後、新派の舞台で上演されていましたが、「仁左衛門一座」がレパートリーとして取り上げ、歌舞伎へ里帰りしました。今の仁左衛門さんが平成7年、南座の舞台で四十五年ぶりに復活させ、今回二度目の再演になります。
父仁左衛門さんの愛用した三味線で・・・・・
と聞いて、多少期待して観たんですが・・・・・
期待以上?![]()
いえいえ、仁左衛門さんの三味線にシビレました![]()
坂東彦三郎役の三津五郎さんは杵屋与市を助ける男気のある役者を熱演していましたし、芸者米吉、のちの与市の女房お米役の時蔵さんはいい女ぶりを存分に見せてくれました。
市村家橘役の愛之助さんはいかにも花形役者らしさがでていい男ぶり。
脇をかためる竹三郎さんや吉弥さん、梅枝さんも素晴らしい出来で、久し振りにわかりやすく感動する歌舞伎を見せてもらいました。
最後の「村山座の芝居」では三津五郎さん、愛之助さんの連獅子に仁左衛門さんの三味線![]()
もう、何もいうことはありません![]()
是非、松竹座に足を運んで下さい![]()
【工房レトロ
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