エルゴの小人たち

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10人に1人が早く生まれている統計。
また早産は5歳未満の子どもの死亡原因として
第2位に上がっている。

娘は割と早い段階から「問題なさそう」に
成長していったが、今でも何かあると
「早く生まれたことが原因なのかな?」と
心配してしまう。

もう5歳。
そろそろ、そういう心配は辞めないとなぁ。


*** 5年前の11月13日 ***


昨日は緊張して一睡もできなかった。
朝、張り止めの薬が止められた。


今日生まれるのかなとドキドキしている。
今日生まれたら、お爺ちゃんと同じ誕生日だな。
明日だったら私と月誕生日が同じだな。
そうなったら嬉しいな。



今でも忘れられない32週目が終わる夜のこと。
産科チーム、小児科チーム、
それぞれ研修医も含めて10人以上のスタッフが
ぞろぞろと部屋に入ってきた。
個室の入り口が人の壁で塞がれ
なんか威圧感があって緊張した。

産科医長の先生が淡々と、でも丁寧に
考えうるリスクについて説明してくれた。
胎児への細菌感染を考えると
私の中で育て続けるのは危険が高いこと。
早産で産まれてくる子どもが抱えうる障害のこと。
帝王切開になる可能性が高いこと。

Mと2人で一生懸命に耳を傾けた。
一言も聞き漏らすまい、と。

*** 5年前の11月12日 ***


明日から33週目。そしてお爺ちゃんの誕生日。
「母体の中で育てるメリットとリスク、
早産児として産むリスクのバランスを考え
お産する方に切り替えた方がベスト。」
というのが産科・小児科チームの結論らしい。

私の心が折れちゃった音が聞こえたのかな。
諦めそうになったのは、ダメな母親かな。

でも私達のことは皆が見守ってくれる。
少し気が楽になった。
だから、もう少し頑張れそう。

早く娘ちゃんに会いたい気持ちでいっぱい。
Mは「今夜眠れなさそう」と言ってた。
私も同じかな。

娘ちゃん、皆が待っているよ。
ママもパパも全部受け止めるよ。
安心して出ておいで。




ちょっと遅れての「コウノドリ」第五話を鑑賞。
切迫早産で入院中の妊婦をテーマにした回。
他人事とは思えないし、ドラマや漫画で
描き切れていない部分も自分の経験で
隙間を補完して見てしまうから涙が止まらない。


*** 5年前の11月11日 ***

一日中なんか身体が怠くて
心が折れそうになった。


35週まで頑張れないかも。


「娘ちゃん、ごめんね。
こんなママで、ごめんね。」


何度も心の中で謝った。