ちょうど1年ころ前、大阪木津市場「だいどこなか」でメニュー(下写真)を見た際に、「加太」の文字であふれているのを見て以降、一度行ってみたいと思っていた加太漁港。

 

 

そこで大阪出張の中休みの日曜日(5月12日)に、レンタカーを借りて加太、箕島と和歌山県北部の漁港街をめぐることにした。

 

 

まずは加太漁港から。古くから港町・漁師町として栄え、全国の淡島神社系1000社の総本山もあるという由緒ある地区。南海加太線の終着駅でもある。そのため、かなり賑わう一帯なのかなと思って訪れるも、漁港街カラーは予想外に少なめ。水産系の飲食店、物販店はごくわずか。

 

 

そんななか観光客向けの”食”が連なるのが、淡島神社への参道。ここに飲食兼お土産物(海産物)売り場が3店舗並ぶ。その中の真ん中「満幸商店」が今回の目的地。

 

どれも似たような店で違いはよく分からなかったのだけど、少し離れたところに「二号店」ができてて、であればこの本店はかなりんの人気店なんだろうと推測したのが今回のセレクトの理由。

 

 

灯台こそないけれど、奥に神社、手前に漁港、参道に茶屋的な売店が数店舗ならぶ構成は、山形県鶴岡の鼠ヶ関を思い起こす。そういえば鼠ヶ関の「弁天茶屋」は、営業開始こそ朝8時からだったけど食事は10時半ころからだったな。

 

ここも朝9時からと営業開始が早く、この場所で本当に朝からご飯が食べられるのだろうかと、恐るおそる店頭に立つ。時間は9時8分。

 

 

中を覗いてみると、食事しているお客さんが3名ほどいてまずは一安心。しかしもう一つ懸念があって、SNS上ではこの店舗は「撮影禁止」になっているとの投稿がいくつもあったこと。

 

一方で直近の投稿でも料理の写真が溢れんほど載っている。どちらが正しいんだろ?と訝し気にお店の人に聞いてみると、一切の撮影はNGでした。。。あの膨大な投稿写真はいったい何なんだろう???

 

ということでこのブログ初の料理写真無しの投稿になりました。食べログを眺めていると、まったく同じ組み合わせの注文の投稿(ミニあわしま丼+一人用わさびスープ)があったので、実際のイメージの参考用にそのリンクを貼っておきます。

 

ただし値段がその時とは少し違い、ミニあわしま丼は現在950円(フルサイズは2,500円)。サザエ、オクガイ、アサリなどを生姜で味付けして醤油で煮込んだものらしい。ローカル色の強いメニューで面白いけど、価格設定はちょい高いかなあ。

 

お一人様わさびスープは850円で変わらず。見た目は味噌スープのようだったけど、それくらいの色になるくらいまでとことん鯛のあらを煮詰めたものとのこと。かなり濃厚だけど、そのまま飲んでもかなり美味しい。そこに刻みわさびを入れて味変するのがこの店のやりかた。こちらもけっこう個性がある。

 

もう一つ、ひじきの香りごはんを追加で注文。標準で650円、ミニが400円。普通のごはんにひじきのふりかけが少しかかっていただけなので、これは明らかに高いな。

 

ただ、一見「簡素な茶屋」のようではあるものの、カワハギのたたきの薄造り1500円、タイの薄造り1300円、うるめいわし焼き物4-5本で 450円、鮑の刺身(値段忘れた)など、けっこう単品メニューもある。

 

タイの薄造りは「2切れずつ三皿」とあり、何のことか不明だったけど、隣で頼んだ人が聞いたら、梅ソースや佃煮?など、3種のソースで食べ比べる試みだった。これもなかなか凝ってるな。

 

あわしま丼と並ぶ中心メニューはしらす丼で、かなりの大盛り提供だったが、しらすは箕島に持越しで満腹になる前に退出。

 

 

ちなみにこちらが二号店。打って変わってお洒落できれいな建物。店員さんに聞くと、メニューの基本構成は同じだけど、もう少し品数が多いとのこと。(SNS情報だが、こちらの撮影も禁止っぽい)

 

 

どこか水産物を幅広く売っている店がないか地元の人(駐車場の門番さん)に聞いて訪れたのが、この「加太鮮魚」。卸売りのお店だけど、小売りも対応しているみたい。

 

 

でも「入札前(11:30に入札)だから殆どまだ何も出てないよ」「今日は波が荒かったから漁もあまり出てなくて鯛が少しあるくらい」と聞いて、すぐに退出。

 

 

そんなこんなでコンテンツ薄いツアーになっちゃったなと、漁港を散策していると目の前で観光用釣り船客が下船。「鯛は今ちょうどいい時期」「けっこう釣れた」「加太の鯛はブランド鯛として有名」などと軽く雑談。

 

 

さらに歩くと船の中のバケツに大きそうな鯛のしっぽが見えたので、漁師さんに声をかけると、漁船に乗せてくれて鯛の写真を撮らせてもらいました。もっとも加太の鯛も、以前に比べると水揚げ高は1/10くらいになっているとのこと。