「平潟港温泉」という、まさに日本の旅の醍醐味(漁港+温泉)の縮図のような名前の街が、今回の目的地。

 

以前、大津港食堂の帰りすがりに見つけて少し歩いたことはあるものの、人通りもなく閑散としていて、飲食店っぽいものも何も開いてないなあと、その時はすぐに立ち去ってしまった。

しかし帰宅してネットを見ると、漁港の真ん前に地元の魚を出す飲食店があった。喫茶店っぽいのだが、Google口コミの評価もかなり高い。(多分その日or時間は営業してなかったのだと思うけど)残念ながら見逃してしまっていたリベンジで、今日から始まる漁港&市場食堂ツアーの起点とすることに。

今回は前回と違って電車の旅。大津港駅に降り立つと、予想外にタクシーが並んでいたが、まだ時間は9時20分。乗ったらあまりにも現地で待ち時間が長くなる(開店11時)ため、少し距離はあるものの歩いて向かうことに。

カメラやパソコンが入った重たいリュックを背負い、ダラダラきょろきょろ歩いておよそ30分。なだらかな坂を下りると、目の前に漁港が見えてくる。その入り口にあるのがこちら、鮟鱇の記念碑。

 


平潟は大洗や大津港などとともに、あんこう水揚げの代表港の一つで、県内の1/3くらいのシェアになるそう。こちらの記事によると、あんこう鍋のルーツである「どぶ汁」発祥の地でもあるという。

 

鮟鱇のモニュメントから左奥にあるのが、卸売市場の建物

 

床がきれいに水洗いされていて、もう作業は終わったのかな。数人の漁師が楽しそうに語らっていたけど、その輪に入るのは少しひよって、、、漁船のメンテをしていた夫婦の方に話を少し。ここらは底引き網漁が主流で、もちろんあんこうも獲っているけど、最近のメインはひらめだとのこと。

 

市場の方から見た漁港街。その真ん中に位置する(鮟鱇モニュメントの真ん前)赤茶色の建物が、今回の目的の「モリモア」。一階に「〇森水産」の看板があり、地元の水産加工会社の運営のよう。

 

11時少し前にお店に向かうと、もう営業中の看板が。



二階に上がって、入り口はこんな感じ。ちょうどさっきも漁港でひらめの話が出ていたし、どう見ても魚類メニューはひらめしかないように見える。しかし・・・

 

店内にはこんなカウンターがあったりと、あくまでも基本は喫茶店。
 

 

眼下には平潟漁港が広がる素敵な眺望 (来店時は。目の前の漁港の駐車場に停めて大丈夫のようです)

 
テーブルの上にあるメニューはこれだけ。さっきの入り口の貼り紙同様、超シンプル。ただし別途喫茶メニューも用意があって、飲み物や軽食がけっこう種類があります(詳しくは食べログなどで)

 

ただ訪れるお客さんのほとんどは観光客で、大多数は刺身定食。グループはこの三つを頼んでシェアしたりしています。

ということで、お待ちかねの刺身定食が登場です!! それがこちら

 

一目で「ひらめだけじゃない!」とわかる豪華っぷり。メニュー写真と実物が違いすぎるメニュー詐欺は、普通「実物のほうがしょぼい」ときに使いますが、この店は全く逆!!! 想像を超えすぎて実物のほうが立派笑 

お刺身は、部位違いのたくさんのひらめを柱に、イナダ、スズキ、タイにイカ(ヤリイカかな?)。さらに目鯛のフライに、穴子の醤油煮のようなもの。塩辛もついて、漬物(玉ねぎのニンニクたまり漬けみたいな感じ)やお味噌汁もいい感じの味がある。

そしてもう一つ、漁港近くの刺身は(新鮮さを売りにするがゆえに)固いばっかりだったりするのだけど、ここは適度な寝かし?の弾力度。いずれの刺身もとても美味しかった。

感動レベルの充実ぶりに、ネット情報をあまり詳しく見ずに行ってよかったなと。こういう裏切られ方はとても良い。これまで自分が訪れた漁港食堂(モリモアも漁港食堂の定義の中でいいと思う)のなかでは「平塚漁港の食堂」と双璧だな。

ちなみにGoogle情報では、営業時間は21時までとなってますが、実際は17時以降は予約のみ。その前の時間でも、魚がなくなり次第終了となるようです。なので、そんなに遅い昼はやっていないのかも。

帰りの電車の時間までまだ間があり、日帰り温泉でもないかなと探したものの、近くにそれらしきものは無し。

 

だったら(このエリアの看板旅館っぽい)「まるみつ」のどぶ汁ラーメンでも食べて帰ろうかと移動するも、見事に定休日でした。。。

 

どぶ汁出せるシーズンは、もう終了間近のはずなので、また来年の楽しみに。