慶早/早慶戦振り返り#今期の学生ラクロスに与える影響は? | 鼓舞 平(こぶ平)のラクロス応援チャンネル

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5月14日に行われたラクロス男女慶早/早慶戦結果のみ下記にて

今日のラクロス速報!!慶早/早慶戦は男女とも慶應義塾大学が連覇#ティーンズは、、 | こぶ平のラクロス応援チャンネル (ameblo.jp)

 

お伝えしたが、慶應義塾大学と早稲田大学という学生ラクロスのリーダー的存在が戦った事の詳細と今期の学生ラクロスに与える影響について’’こぶ平’’的に考察してみた。

 

結果的には

<女子>  1Q  2Q  3Q  4Q  Total

慶應義塾  2   5    2   1   10

早稲田   1   1    2   5     9

<男子>  1Q  2Q  3Q  4Q  Total

慶應義塾  2   3    2   2          9

早稲田   1   2    0   0          3

であったが、男女の試合を振り返ってみよう

☆女子

<女子>  1Q  2Q  3Q  4Q  Total

慶應義塾  2   5    2   1   10

早稲田   1   1    2   5     9

●試合前に両チームのコーチ陣にお話を聞いた所、それぞれ違うアプローチで攻撃ラクロスを目指していることが分かった。その中で今何を行えるかのチャレンジがこの試合だった。

【総括】

前半後半で全く攻守の様相が逆転した。その原因は直前に離脱を余儀なくされた慶應義塾大学のMF4番山根選手の存在が大きい。

ゲームをコントロールできる要のMFの不在は、慶應義塾にMFの動きを排除した総アタックの前のめりラクロスとなった。

その中で前半はDFのブレイクで中盤を飛ばして卓越した個の力に預ける攻撃が実を結んだ。しかし後半は中盤でのDFが効かなくなり早稲田大学が攻撃権を奪う機会が増えるとDMFとしても要だった4番の欠場が響きだしインサイドを破られる形で失点を重ねる形となったゲームだった。

一方の早稲田大学はDF14番片岡選手の無双のブレイクからのクリア、2番拝原選手の速く強いドライブや、3連続を含む5得点を獲得した11番上野選手など攻守に積極的に動く選手に攻撃機会を与え続けたラクロスは昨年と一味も二味も違う物だった。

●スターター(敬称略)

慶應義塾 G2番栗山/主将 DF92番中嶋、10番藤澤、8寺岡、MF/FO17番岩本、93番小田切、45白井、AT7474番秋山(雅)、3番秋山(美)、57番矢代


早稲田  G97番金井/主将 DF14番片岡、66戸上、98番山田、MF/FO29番茅野、85番脇田、31番田中、AT11番上野、2番拝原、7番横幕

早稲田大学は半分の5人が3年生以下という若い先発チームだった。(慶應義塾は3年生1名2年生1名)

【前半】慶應義塾大学のターン 7対2

慶應義塾はドローの優位さは取れなかったが、守備陣特に要の10番に8番のブレイクからのクリアが有効で中盤を飛ばして攻撃に繋げ、3番、57番、74番のトライアングル連携が個々の突破力の強さも引き出したのが7対2という差になった。

慶應義塾2年AT3番/白のインサイドブレイク

【後半】早稲田大学のターン 3対7

慶應義塾のドローワーが変わると早稲田大学のドロー優位となり中盤のDFが効かない慶應義塾が押し込まれDFのラインも下がり気味になるとブレイクからの上りも効きにくくなった。一方の早稲田は2番の力強いドライブや、

早稲田大学2番(センター左エンジのユニフォーム)のドライブ

ドローからの速攻を2度にわたり決めた11番の決定力。それを引き出すDF14番の無双のライドクリアがひと際輝いた。

早稲田11番のファストブレイク

最後は失点も覚悟で攻め続けた慶應義塾の、昨年から引き継がれた攻撃精神が早稲田の攻撃を食い止めたという結果だ。

【こぶ平's Eye】

この試合、両チームともけが人を抱えつつ、現在できる攻撃ラクロスを出し合うゲームとなった。守備の在り方は変わりそうだが、このスタイルは変わらず、関東ではこういう形の攻撃型のラクロスが流行る事を印象付けた。

早稲田大学においては、1年生をデビューさせるなど随所に点を取る工夫が見られた共に、点を取り切る気持ちがみなぎっていたことが何より昨年からの変化だと感じた。

一方慶應義塾大学は数日前に起こった非常事態にも対応する、流石の対応力を見せたと言える。(理想を言えば、やはりショットのミスはなくしたい所だろう。)ただし、ここで見せた形をシーズン貫くと、従来以上にDF、ATにかかる負荷が増える。その部部の底上げと、MFでの新しい戦力が望まれるところだ。

★男子

<男子>  1Q  2Q  3Q  4Q  Total

慶應義塾  2   3    2   2          9

早稲田   1   2    0   0          3

●試合前と試合後に両チームのコーチ陣から聞けた話においては早稲田大学は東京六大学戦で見せた力強さが本物なのかのチャレンジとなり、慶應義塾大学は修正されてきたシステムを発揮できるかが争点であった。

【総括】

開始早々から両チームのショット精度が悪く、決まりにくい状況から、裏からの攻撃で活路が見出された。その中で決定的なショットの精度の差が出た。攻撃機会を行かせなかった早稲田は後半に入るとさらに積極性が見られなくなった印象がある。慶應義塾22番小川健選手を中心にした守備陣の積極性がそういう結果をもたらしたようだ。

●スターター(敬称略)

慶應義塾 G92浜地 DF5番佐藤、16番奥津、22番小川(健) LMF17番塩原、FO63番村田、MF51番石村、AT3番藤岡、96番中村、7番田代
慶應義塾大学は先発のうち8人が3年生という昨年からの一新さが良く分かる構成だった。
早稲田 G72番日野 DF39番松本、6番赤平9番田中 LMF2番坂、99番西森、FO3番高橋 AT0番永岡、7番松尾、10番森田
早稲田大学例年より3年生が多い布陣だった。

【前半】 5対3

F.O.は五分。両チームゴール裏からの攻撃に活路を求め功を奏したのが印象的だった。そんなか守備陣の前後の距離感や、収束の速さで上回った慶應義塾が早稲田のショットの機会も少なくした形だった。慶應義塾3番藤岡選手の裏からの捲りは昨年は見せていなかったが、中名生選手の血脈が生きている事をまざまざと見せつけた形だった(裏からの自らの2得点とアシスト)。

一方の早稲田大学においては10番森田選手のノールックのターンショットや裏からの鮮やかな捲りは一つの大きな武器である印象は与えた。

しかし、ショットの精度や積極性において慶應義塾が上回ったという印象の前半だった。

【後半】 4対0

後半に入ると、早々の2マンアップにおいてもショットが打てなかった早稲田大学の消極性が浮きだたせられる格好となり、

早稲田マンアップのポゼッション

ブレイクからの攻撃を確実に決めた慶應義塾が完封をした格好だ。後半は慶應義塾9番落合選手の力強さが目についた。

【こぶ平's Eye】

試合前の接戦予想を覆す、慶應義塾大学の快勝となったこの試合ポイントはどこにあったのか?

正直に申し上げると「よくわからない」という、考察にはあり得ない事になるのだが、強いて上げるなら、慶應義塾DF陣のシステマチックな動き。距離感と収束の速さが早稲田大学に攻撃の機会を与えなかったという事になるのだが、例えば3Q早々の早稲田大学2マンアップ時の攻撃に関する早稲田大学に見えたようなショットに対する姿勢は、部内事情が分からないので「よくわからない」なのである。東京六大学戦で見せた早稲田大学の攻守に渡る積極性が見られなかった事は腑に落ちない。

では、この試合の何かが今期の男子学生ラクロスに影響を与えたかというと、「裏からの攻撃」というのは改めて見直されるべき事だと考える。

本来DF、ゴーリー取ってはゴールの裏は視野の外でありそこを視野に収めると前方がフリーになる極めて優位なポジションになっている。そこの活用はもっと色々なセットプレイも含めて合理的にも考えられるべきであろう。

 

やっぱりラクロスは面白い!!

こぶ平

#慶早/早慶戦

#学生ラクロス応援