十分に堪能していたので
ねねの道に面した台所坂を目にしても
せっかくなのでと高台寺の拝観に
舵を切ることはなかったのですが
今回は、この季節にだけ見ることの出来る風景を
観賞するために高台寺を訪れることにしました。
高台寺 天満宮
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/be/da/j/o0640036015425782689.jpg?caw=800)
高台寺天満宮は、
1606年に高台院(ねね)が
崇拝していた網敷天満宮から
御祭神の菅原道真を勧請して鎮守社としたものです。
なで牛
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/02/79/j/o0640036015425782837.jpg?caw=800)
高台寺天満宮の前に鎮座する
小さくて可愛い『なで牛』は、
沢山の参拝者に撫でられているようで
少し前にも嫌いな女性達に撫でられていたので
御満悦な表情を浮かべています。
高台寺 庫裡
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/d2/de/j/o0640035915425782934.jpg?caw=800)
高台寺庫裡の玄関前は、なにやら工事中。
京都の多くの寺院は庫裡の玄関口に
参拝受付があるのですが高台寺は、
庫裡建物西側の参道に参拝受付があります。
高台寺 景観
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/dd/0d/j/o0640036015425783085.jpg?caw=800)
参拝受付を終えて参道を奥へと進むと
遠景に大雲院・祇園閣が見えます。
高台寺の初拝観の時に「絵になるなあ。」と
興味津々に眺めていましたが
大雲院・祇園閣の拝観を体験した後に見ると
印象がまた違います。
茶室・遺芳菴
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/ae/68/j/o0640036015425783183.jpg?caw=800)
大きな丸窓が特徴の田舎家風の
茶室『遺芳庵(いほうあん)』は、
明治41年に京都市上京区の灰屋紹益氏の旧邸跡から
移築したもの。
豪商であり諸芸に通じていた灰屋紹益氏が、
夫人の吉野大夫を偲んで
建てたものとも言われていますが、
建築様式の点から後世の人が二人を偲んで
建てたものと推定されています。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/8f/36/j/o0640036015425783234.jpg?caw=800)
壁一面の大きな丸窓、このような窓を
吉野太夫に因んで吉野窓というようです。
島原の花魁だった吉野太夫は、
知性と美貌を兼ね備え、別格の存在だったようです。
高台寺庭園 開山堂と偃月池
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/4f/3a/j/o0640036015425783414.jpg?caw=800)
小堀遠州が作庭したと伝わる
高台寺庭園【国指定史跡・名勝】は、
庭園の中心に開山堂【重要文化財】を配置して
開山堂の西側の苑池『偃月地(えんげつち)』と
開山堂の東側の苑池『臥龍地(がりゅうち)』からなる
桃山時代を代表する池泉回遊式庭園です。
高台寺庭園
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/a6/43/j/o0640036015425783515.jpg?caw=800)
偃月地には、開山堂に楼船廊が渡されていて
楼船廊から北側の偃月地には、亀島が配され
南側には、鶴島が配されています。
また楼船廊の中央に設置されている
観月台【重要文化財】は、高台院(ねね)により
伏見城から移築されたもので
亡き秀吉公を偲びながら
観月台から月を眺めたそうです。
方丈・波心庭
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/07/46/j/o0640036015425783714.jpg?caw=800)
今回の高台寺の二度目の拝観は、
高台寺方丈庭園『波心庭』の枝垂れ桜を
観賞することが目的です。
私は、桜の開花を待ち焦がれるほど
好きという訳じゃありませんが
昨年の東寺の五重塔と不二桜のように
風情ある建物や自然と桜が溶け合った風景は、
堪らなく好きです。
唐門と枝垂れ桜
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/aa/7d/j/o0640036015425783908.jpg?caw=800)
高台寺の方丈庭園『波心庭』の
勅使門、唐門、白砂、苔の緑色、
どれもが主張し過ぎず全てが溶け合っていて
身体が打ち震える位に美しく感じます。堪らんなあ。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/64/f5/j/o0640035915425784037.jpg?caw=800)
私的には、枝垂れ桜が加わった方丈庭園『波心庭』は、
国指定名勝の高台寺庭園の主役の座を奪っています。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/16/4d/j/o0640036015425799725.jpg?caw=800)
重関門・中門
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/6c/74/j/o0640036015425799995.jpg?caw=800)
開山堂【重要文化】
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/32/44/j/o0640036015425800122.jpg?caw=800)
開山堂は、1605年に高台院(ねね)によって
建立されました。
元来は、高台院の持仏堂でしたが
その後、中興開山の三江紹益の木像を
祀る堂となりました。
開山堂内へ立ち入りは可能なので
秀吉公の御座舟の天井と高台院の御所車の天井を
用いて造られている開山堂の天井は、
経年劣化で色落ちはしていますが
それでも首が痛くなるまで観賞しても良いかもね。
臥龍廊
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/a6/3e/j/o0640036015425800326.jpg?caw=800)
臥龍廊(がりゅうろう)は、
開山堂と霊屋を結ぶ屋根付きの階段で
長く伸びた瓦屋根が龍の背に似ているところから
臥龍廊と名付けられました。
高台院(ねね)は、
毎日この臥龍廊の石階段を通って霊屋に通い
亡き秀吉公を偲んでいたようです。
ねねと秀吉公は、
人目をはばからずに度々喧嘩をしていたようですが
秀吉公は高台院から心より愛されていたんですね。
因みに臥龍労の石階段の幅が、
踵がはみ出てしまう位に
かなり狭いのは何故なんだろう。
臥龍池
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/f7/df/j/o0640036015425800397.jpg?caw=800)
開山堂・臥龍池
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/b6/ed/j/o0640036015425800509.jpg?caw=800)
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霊屋(おたまや)
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/af/f2/j/o0640036015425800678.jpg?caw=800)
霊屋【重要文化財】は、
開山堂と同じ1605年に高台院によって
建立されました。
霊屋の内部には、中央に大随求菩薩像が安置されていて
その向かって右側には、豊臣秀吉公の座像、
左側には、高台院(ねね)の片膝立ちの木像が
安置されていて
高台院は、
高台院の像の約2m地下に埋葬されています。
臥龍廊
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/17/kobehana-dokei/c3/6f/j/o0640036015425800738.jpg?caw=800)
初拝観の時には、確か霊屋の建物の内側に
入ることが出来たと記憶しているのですが
今回の拝観では
霊屋内部に入ることが出来ませんでした。
この霊屋に安置されている秀頼公の座像は、
安置する前に高台院が確認をしているはずなので
実際の秀吉公に一番似ていると思われます。
なのでもう一度、
肉眼で観ておきたかったんですが叶わずです。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/93/40/j/o0640036015425800815.jpg?caw=800)
今回の高台寺の拝観は、
霊屋までと思ったりもしましたが、
折角なのでとあと少しの石段の参道を登ります。
茶室・傘亭
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/c3/7d/j/o0640036015425801023.jpg?caw=800)
茶室『傘亭』【重要文化財】の正式な名称は、
安閑窟。
高台院により伏見城から移築されたものとされていて
茶室内部の竹で組まれている天井の形が
唐傘に似ていることから傘亭とも言われています。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/86/50/j/o0640036015425801164.jpg?caw=800)
土間廊下
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/ca/31/j/o0640036015425801274.jpg?caw=800)
土間廊下【重要文化財】は、
茶室『傘亭』と茶室『時雨亭』を繋ぐ屋根付きの廊下で
高台院が二つの茶室を現在の場所に移築させた時に
付加されたもの。
茶室・時雨亭
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/9a/af/j/o0640036015425801342.jpg?caw=800)
茶室『時雨亭』【重要文化財】は、傘亭と同じく
高台院により伏見城から移築されたものとされていて
茶室としては珍しい2階建てになっています。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/05/fb/j/o0640036015425801428.jpg?caw=800)
竹林
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/56/4a/j/o0640036015425801506.jpg?caw=800)
初拝観の時には、
方丈庭園と竹林が色とりどりの和傘によって
飾られていましたが、今回は見当たりません。
私的には、今回の様に
余計な装飾は無い方を好みます。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/3d/67/j/o0640036015425801621.jpg?caw=800)
竹林を通り抜けていく風の音と木漏れ日だけで
竹林の装飾は、十分かな。
龍頭
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/96/1d/j/o0640036015425801713.jpg?caw=800)
初拝観の時にも見かけた
この龍の頭について少し調べてみたら
2012年に方丈庭園『波心庭』で行われた
夜間特別拝観のために専属の庭師に依頼して
製作したものらしい。かなり新しいものです。
初拝観の時にもこの場所に
龍の頭は置かれていたのですが
その時には無かった『恋人達の聖地』と記された
立て看板が加わっていました。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/72/6a/j/o0640035915425801782.jpg?caw=800)
台所坂
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240414/18/kobehana-dokei/90/03/j/o0640036015425801844.jpg?caw=800)
高台寺の創建当初の小方丈が焼失した後に
圓徳院の北書院(伏見城の北政所化粧御殿)を
小方丈として移築しましたが
1863年に放火で再び焼失。
現在、1863年に焼失した
小方丈(北政所化粧御殿)の再建計画が進行中で
順調に進めば、なんとなんと
2025年9月30日頃に完成し、
翌月の10月1日にお披露目予定とのことです。
来年っす。
なので初拝観から二度目の拝観には
十年の月日が流れましたが
後一年と半年後には三回目の拝観となりそうです。
高台寺の拝観を終えると、
やっぱ圓徳院にも立ち寄らなければ
なんかこう中途半端な感じがするので、
次に圓徳院に向かいます。
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