「one piece」                                   #77 村松稜太

 

工学部建築学科3回生村松稜太です。よろしくお願いします。拙い文章ではありますが、最後まで読んでいただけると幸いです。ちなみにこの後、皆さまがよく知る「ワンピース」の話は一切出てこないので、そこはご了承ください。

 

今年もこの季節が来ました。一昨年は入部したてで、ほぼ出場なし。去年は関西大会、全国まであと一歩のところでの敗戦。そして今年、もちろん目指す場所は全国No. 1のチームになること。インカレにかける思いは年々増す一方です。

そんな中で、昨シーズン中に感じたことがあります。

 

「自分がチームに欠かせないone pieceであると自覚することの大切さ」

 

それを痛感したのは、昨年度の3月に初めて出場した地域チャンピオンズリーグの時です。トーナメントは1日目の松山大学戦で負けてしまいましたが、2日間で4試合を戦うハードスケジュールでした。初めての全国大会で自分のプレーのことを考えるのに精一杯。相手も強かったし、疲労もたまっていたから、というような甘えさえ心のどこかにありました。今となっては、連戦を戦い抜くことの辛さや難しさを肌で感じることができたいい機会だったと思っています

体力的な面でもメンタル的な面でも大会期間中は自分で自分維持しなくてはなりません。しかし、自分で自分を完璧に管理することは難しく、フルにパフォーマンスを発揮できない選手も出てきます。   

そこで、大事となってくるのがチームの総合力を維持することだと思いました。全国で勝てるチームというのは、目立った選手がいるいない関係なく安定感があり、メンバーもメンバー外も当事者としての自覚があるような気がしました。1人がいなくなっただけで勝てなくなるチームは全国では通用しません。1ピース欠けたなら、他のピースで荷重を分け合えばいい。万全ではないピースがあるならば他のピースが支えてあげればいい。個人の隙をみんなで埋めることで、チームとしての隙を見せなければいい。互いに隙を埋め合って総合力を維持することが大切です。そんな風に一人一人がチームを形作るone pieceだと言うことを絶対に忘れてはいけないと思いました。 

つまり、逆に言えば自分がいなくなったらチームが勝てなくなるというような責任感や危機感を持つことも大切です。自分がチームにとってどれだけ重要なピースなのか。一人一人、大きさや形は違っても、なくてはならない1ピースであることに変わりはない。より頑丈な1ピースにするために、そのことを忘れてはなりません。

インカレをむかえる今。最後の大会という人も多い4回生と初めてのインカレをむかえる新入部員が混在し、一年でチームのピースは最も多い時期です。

僕は現在3回生。中ではもうかなり大きなピースと言っていいと思います。自分のピースがほかのピースに与える影響も小さくなく、地域チャンピオンズリーグの時、心にあったような甘えなど許されません。

どんなに追い込まれても、チームの隙を作らない。

上回生としてそれを徹底し、インカレに挑みたいと思います。

 

インカレは1日に2試合あるハードスケジュールです。兵庫県大会は甲南・関学を含めた3チームのリーグ戦で、神大は第1試合と第2試合。必ずチームが追い込まれる時があると思います。万全の状態で戦えない選手も出てくるでしょう。どのピースが欠けて、どのピースに支えが必要なのか。また自分自身に支えが必要なのかどうか。それを一人一人がいち早く判断し、伝えて、チームの総合力を維持する。

そんな風に一戦一戦、しぶとく勝ち進んでいきます。

 

「チーム全員が神大フットサル部のone pieceであることを自覚できるかどうか

 

これが全国優勝というまだ触れたことのない扉を開ける鍵となるでしょう。