薬剤師まさのりのぼやき -35ページ目

薬剤師まさのりのぼやき

薬剤師だって人間だもの

いつもイライラカリカリしている患者さんがいる。客である前に人間としてどうなんだ、と思わずにはいられない強気の態度で、彼女を苦手とするスタッフは多い。僕も例外ではないが、今日はちょっといつもと違った。
彼女のマスクの真ん中、実にちょうどいい位置にユスリカが1匹止まっているのだ。
軽い興奮状態で身振り手振りも大げさに話し続けるが、ユスリカはぴったりとへばりつき、飛び去る気配もない。それが面白いやら気になるやらで、彼女のトークが全く入ってこない。
何この笑ってはいけない服薬指導。
ずうっと前、まだ新人だったころ、薬に関するディスカッションをしている最中に先輩薬剤師がポケットから医薬品集を取り出し素早く調べ物をしてコメントしていた。その本は今年版にもかかわらず使い込まれてボロッボロで、それを慣れた手つきでめくる仕草がたいそうカッコよく見えた。その姿に憧れて、僕も毎年個人的にポケットサイズの医薬品集を買っている。
特にこれといって決まったものはなくて、なんとなく気分で色々試していたのだが、不思議とポケット医薬品集だけは買ったことがなかった。
情報量が凄いというのは知っていたが、逆にその情報量の濃密さゆえに手を出しづらかったというか。あとあのこってりしたフォントが苦手というか。
例えるなら「軽い気持ちで入ったら、1つ1つはとても貴重なのに資料が多すぎてとっ散らかった感の方が気になる白虎隊記念館」みたいな本だ。いや決して散らかっているわけではないのだろうけど。なんだかはじめの方にいきなり抗生物質が載ってるあたりからして「うっ、そう来たか」と言いたくなる。
それを今年初めて買ってみた。やっぱり情報量が段違いだ。出版時期が他のより遅めだけど、それでも十分戦えるという自信がみなぎっている。なんてエネルギッシュな本!

それはさておき、そうやって毎年医薬品集を買って、あの先輩のようにこれがボロボロになるまで頑張ろうと決意するのだ。
だが現実は職場に備え付けの治療薬マニュアルや添付文書の方についつい手が伸びてしまい、自前の本はほぼ新品の状態のまま。どう見ても「買っただけで安心してしまい何もしてない人」状態です本当にありがとうございました。

Tシャツ姿で何か書きものをして、そのペンを白衣の時のいつもの癖で胸ポケットに入れようとして、すとーんと床に落としてようやく気づく。
たまにハサミでもやってしまい、うおああっぶねぇぇぇ!ってなる。
これってあるあるネタになりませんかね?
医師が処方箋の記載内容を訂正したら訂正印が必要だ。
一時期、近医にこの訂正印をしょっちゅう忘れる先生がいてとても迷惑していた。
おかげでハンコのない書き直しに敏感になってしまい、招待状の返信なんかの「行」を消して「様」に書き換えるときでもムズムズする。
ああっ、ハンコ押したい。
目薬をさすのが苦手だ。薬剤師なのに。
カッと目を開いていられない。

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こういうのもあるけど、自発的に開眼出来てこそのグッズだもんなあ。
それ以前に、僕に必要なのは強制的に目を開かせる道具だ。拷問の道具かよ。
親指と人差し指でムリヤリこじ開けても、目薬の落ちてくる瞬間には反射的に目を閉じてしまう。口は全開なのに。
たまに頑張って目を開けても、的を外して瞼や涙袋周辺がびちゃびちゃに。

日暮旅人の点眼シーンを見ると、なんであんな上手にさせるのかと思う。目薬のCMのようだ。