東京のど真ん中、六本木に位置するザ・リッツ・カールトン東京。


ザ・リッツ・カールトン東京のクラブラウンジ、客室と、
最大の広さをもつザ・リッツ・カールトンスイート、プレジデンシャルスイートがリニューアルし、9月15日にグランドオープン。


日本らしさとしての「和」と、ザ・リッツ・カールトンらしさとしての西洋や現代的な要素を対比、融合させた美しく刺激的な空間で、来たゲストに驚きと感動を与えるデザインになっています。


今回のリニューアルのインテリアデザインを担当されたのは、DESIGN STUDIO SPINの小市さん。
小市さんらしい圧倒的な美意識と、他の人には真似できない和と洋や伝統と現代の融合を垣間見ることができます。


クラブラウンジのデザインコンセプトは「レジデンシャル」。

アールデコ モダンな西洋風インテリアの中に和の要素がふんだんに取り入れられていて、
時には対比的なコントラストを、時には一見分からないほどに融合した空間になっています。


チェックインカウンターには目を引く大きな漆のアート。
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蘭を飾ってある花器も一見、金属のようにも見えますが「陶器」でできているもの。
生きた蘭と、壁に飾ってある植物のアートもとても対比的。


クラブラウンジの入り口にある美しいオブジェ。

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すべてフォルムの異なる4つのオブジェが飾られているのですが、なんと「和紙」と「ガラス」でできている特注のオブジェだそう。
ここにも新しい「日本らしさ」が息づいています。



クラブラウンジの奥にはライブラリーラウンジがあり、美しい夜景を眺めながらリラックスした時間を過ごすことができます。


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ライブラリーラウンジにあるクッション(奥)は、西陣織でできているクッションカバー。
手前のクッションはイタリアのファブリックということで、西洋と東洋がここでも融合しています。

こちらの西陣織のクッションは、齋藤上太郎さんがデザインされたそう。

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世界中のVIPやセレブリティもよく宿泊するという、リッツ・カールトンのスイートルーム。

その中でも、最大の広さを誇る「ザ・リッツ・カールトンスイート」と、その次の広さを持つ「プレジデンシャルスイート」は特に、今回のリニューアルの醍醐味でもある和と洋の新たな融合の驚きが随所に隠されています(^_^)


まずは、ザ・リッツ・カールトン東京のプレデンシャル・スイート。
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(段々、このモダンなインテリアのどこに和の要素が取り入れられているか探すのが楽しくなってきた。)

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こちらのシャンデリアは、日本の伝統工芸である切子ガラスでできたもの。
切子ガラスの美しさが光を浴びてより一層浮き立ちますね。


そして、ザ・リッツ・カールトン東京の中で、最大の広さを誇る「ザ・リッツ・カールトンスイート」。

こちらのテレビの後ろの壁には、齋藤上太郎さんの西陣織のファブリックが、アートウォールのように飾られています。
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リビングのカーペットは日本画の雲の画をもとにしたデザインに。
高層階にあるリッツカールトン東京なので、まるで雲の上にいるような感覚にもなりますね。

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マスターベッドルームは、とっても贅沢な空間に。
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ベッドヘッドボード背面の壁には、300年以上続く西陣織の老舗「細尾」のアートファブリックが。
銀糸を使った西陣織で、雲、水、池を抽象化したグラデーションが奥行きを感じさせます。

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ベッドの脇には、日本の伝統工芸である「組子」が用いられ、光と陰を愉しむ組子細工ならではの特長が生かされています。

組子には、大変貴重な神代杉を用いて、無病息災の願いが込められた菱形文様になっているそう。


見た目の美しさだけでなく、日本的な技術や文化的背景までも熟知したデザインはやはり小市さんならでは。

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今回のリニューアルでは、クラブラウンジと客室だけでなく、リッツカールトンのチャペルもリニューアル。

とにかくガラスの美しさが秀逸なチャペルで、光と透明感に包まれます。

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壁面のガラスアート。何重にも重なり、その中に光が通り抜けて行く。
泡のように見える部分は日本らしいサクラの花びらのモチーフが。




今回のザ・リッツ・カールトン東京のリニューアルは、
美しい空間やアートピースを見ているだけで心が洗われるような素敵な空間でした。


和と洋の対比や融合、そして日本の伝統と現代的な要素がこんなふうに表現されるのか!と驚きや感動も味わうことができます。



私自身も日本の伝統を次世代に繫ぐためのプロジェクトに関わる中で、
何を本質として受け継ぎ、そして現代のライフスタイルに合わせてどこを進化させていくべきかということは、何度も問われるとても難しい問いだと感じています。


技術、素材、文脈、そこに込められた人の想いを、改めて再構築していく。
その姿勢の中に、万国共通の美意識や世代を超えて行く本質性がないと、次世代に伝統を受け継いでゆくことができない。


そういう本質的な美意識を、一歩ずつ着実に磨いて行きたいなと、今回のザ・リッツ・カールトン東京のデザインを拝見していても感じました。

素敵な機会を頂き、ありがとうございました(^_^)




ザ・リッツ・カールトン東京(The Ritz-Carlton Tokyo)

http://www.ritz-carlton.jp/