いじめのアンケート結果の数値が低いと喜べるのか | 神戸国語教育研究会カプスのブログ

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生徒にいじめのアンケート調査をすることがある。

 

あなたは、過去にいじめたことがありますか。

あたなは、過去にいじめられたことがありますか。

現在、そのいじめは解決していますか。

現在、あなたの周りにいじめはありますか。

 

などなど。ほかに、どんなふうにいじめた・いじめられたか、手段を聞いたりする。

 

で、「いじめがある」と答えた生徒の数値が高いと、管理職は慌てる。

生徒指導部長や学年主任、担任らが呼ばれて、実際はどうなのか、と問われる。

 

ただ、ここには、生徒がなにをもって「いじめ」と認識しているか、という物差しの問題がある。

 

私の学年では、4月の早い段階の学年ホームルームで、いじめの定義とは何かを考えさせる。突き詰めれば「相手が嫌だ」と思えば、いじめと言える。

 

そういう意識付けをした上でアンケートを取ると、当然のことながら、「いじめがある」と答える生徒が増える。生徒に聞いてみたら、口の利き方が悪い、とか、同じことでしつこくいじられる、とか、そういう話が出てきて、それを被害生徒も周りで見ている生徒も「いじめ」と捉える。

 

だったら、妙な話だが、「いじめがある」と答えた生徒の数が少なくないのは、教育の成果の表れと考えてもよいのでは? いじめに対するハードルが厳しいので、生徒たちの捉え方も厳しい。そうなると、事態が深刻化する前にいじめが顕在化して、初期消火がしやすい。

 

いじめの数値が高い・低いで一喜一憂するのではなく、どういう教育をしてきたかということを、もっと真剣に考えるべきだ。

 

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