三省堂の中2国語の教科書『壁に残された伝言』。その中に「水洗トイレ」という言葉が出てくる。
「みんな、水洗トイレじゃないトイレって知らないよね?」
と聞いてみた。
すると、またしも生徒たちの反応がおかしい。
そして、ある生徒が逆に尋ねてきた。
「水洗トイレって何ですか?」
……、そうか、生まれてからずっと、水の流れるトイレしか知らないから、あえて「“水洗”トイレ」などと呼ぶことがないのだ。
私とて都会育ちなので、生まれてからずっと水洗トイレだ。ただ、母親の実家は、農家をやっている田舎にあるので、そこのトイレは水洗ではなかった。いわゆるボットン便所である。バキュームカーがくみ取りにやってくる。
しかし、水洗トイレが当たり前となった現代社会で、わざわざトイレのことを「水洗トイレ」などと呼び分ける必要がない。「トイレ」と言えば「水洗トイレ」を意味するのだから。
これも、最近の若者はどうしようもないなぁ、と嘆く類いのものではない。時代の流れによって、「水洗トイレ」が死語になりつつあるのだ。しかし、文章を読んでいると出てくる。そこで、生徒は知らない単語に出会い、面食らってしまう。
難しい。これの解決方法などなかなか見つからない。
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