『少年の日の思い出』の最後、第4場面。そこまでの3場面は、朗読CDを聴きながら、登場人物の人物像や心情が読みとれるところに線を引かせた。
最後の第4場面に入るとき、生徒にこう告げた。
今回も朗読CDを聴きながら、線を引いてもらいます。けれど、心情とか人物像だけに限定しません。「ここ、何かポイントになるんじゃないの?」と思ったら、線を引きましょう。つまり、自分がテストを作る出題者なら、ここが答えになる問題を作る、とか、ここに線を引いて問題を作る、とか、そういう観点で読んでください。
それまでの3場面でしっかりと線を引くことを、自分たちの力でやってきたので、最後は出題者の立場に立たせる。アンテナを高く張って読ませる意図だ。
たとえば、「ぼくが悪漢」と決まってしまい、「エーミールが世界のおきてを代表するかのように」の部分。心情を表していないのだが、2人の立場を比喩で表している。
あとは、母親の存在。「ぼく」に、エーミールのところに謝りにいくことをきっぱりと告げる。母親としての姿勢を毅然と示しながら、一方で、「ぼく」の辛い心情をよく理解している。だから、エーミールの部屋から帰ってきた「ぼく」に、根掘り葉掘り聞こうとせず、キスだけをして、床に入るように促す。
こういったところに気づき、生徒が着目して線が引けたら、なかなか大したもんだと思う。そこから何が読みとれるかという答えまではわからなくても、「ポイントになりそう」ということに気づくだけでも意味はある。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ
課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちら
↓クリックしてランキングアップにご協力ください。