先日、事務所の会長のお母様であり、
少女漫画の草分け的存在である、
花村えい子さんの展覧会
「花村えい子と漫画」展に行きました。

えい子先生と言えば…
「少女漫画で初めて下まつげを描いた方」
というのは知っていたのですが、


それまでのマンガは、子供も描けるような簡素的な画風が求められていたそうで。
そんな中、えい子先生は、少女の目を丁寧に美しく、瞳の中の星を増やして描かれたそう。



他にも、髪の色をカラフルに描いたり、
えい子先生のひみつ、というか偉業!
が、こんなにも沢山あるのだなぁと驚きました。





会場入ってすぐに目に飛び込んでくる、
大きな本3冊。
あっという間に少女漫画の世界に惹き込まれました。ちなみにフラッシュを焚かなければ、写真撮影は常時OKですおねがい


復刻熱烈希望の可愛さ。
色鉛筆や筆箱たち。


こちらは、「なかよし」の付録になっていた、
絵本たち。
「禁じられた遊び」「長崎の鐘」「なみだの折り鶴」 重いテーマではあるけれど、それをちゃんと次の世代に伝えようという気概を感じる。
これが付録になっていた時代の良さよ。


読者層の成長に合わせ、画風やストーリーも大人向けのものへと作風が変化していきました。
源氏物語をはじめとする古典文学もマンガに。



とても惹かれた作品。
「張見世の女」



少女たちと撮れる、
フォトスポットもありますおねがい
どんなポーズにするか迷ってこんなポーズニコニコ


100人のアーティストによる『私のアトム展』より。
えい子先生のアトム…すやすやと、いい夢を見ているようで、タッチが優しくて、いいなぁ。


忘れられない作品のひとつ
『からっぽの空』
戦争が終わった日、空を見上げながら、少女だったえい子先生が考えていたこと。
配給で配られた、ゼリー菓子の美しい色と、
それを祖母に食べさせてあげたかったという想い。



えい子先生の描く絵には、美しい色が沢山散りばめられているのですが、
そこに派手さはなく、つつましさや、嬉しさが伝わってくるのです。
戦時中に、手にできなかった色への焦がれるような想いが、根底にはあるのではないかと。

瞳の中の星は、
たんに輝きのためだけではなくて、
戦争を体験して知った、
命の煌めきなのだと思うのです。




だから不思議と、えい子先生の描く少女を見ていると、生きるパワーが湧いてくるのかもしれません。


会場を出ると…


花村えい子グッズも沢山!
こちらは改めて紹介しますドキドキ


帰りに少しだけ、川越散策を。
友人と足湯に浸かりながら、お茶の夕暮れ。
この日とても暑くて、よく歩いたから、
疲れがとれました…!

『画業60年のかわいい伝説
花村えい子と漫画』
川越市立美術館にて9月12日まで開催中です。


内覧会翌日の東京新聞埼玉版。
えい子先生と紙面で共演したみたいで…
胸が熱くなりました。


展示最後の部屋にて。
ふいに、懐かしい写真。
この日、たくさん、たくさん、楽しいお話をしてくださったなぁ。

えい子先生、ありがとうございました。