柚木麻子著「奥様はクレイジーフルーツ」
文庫解説を書かせて頂きました!

夫だけを愛し、セックスレスと向き合い続ける初美の、クレイジーで、愛おしい奮闘ぶりを、
12種類の果実とともに贈る小説です。

とっても面白いのですが、セックスレスがテーマだったので、解説をどう書こう!?その道、専門分野でもないし…知ったかぶりもできないし、かと言ってねえ、もう充分オトナですし。
と、脳内が随分混乱しましたが!
小説を読んで感じたことをありのままに。
大好きな柚木麻子さんに敬意を込めて。
書きました。



高校生の頃、愛読していた山田詠美著「放課後の音符」
あの頃はカバンにしのばせていて、今も大切に手元にあるのですが、学生時代、年齢を重ねたら、この小説に書かれているような素敵な大人のオンナになれると思っていたのに、いつのまにか、そこも通り過ぎていたことに、ある日愕然としたことがありました。

「奥様はクレイジーフルーツ」の主人公、初美も、この小説を思い出し、いつまで経っても変わらない自分を憂う場面があります。

これを読んだとき、ああ、柚木さんと同じ時を生きてきたのだなぁと思って、嬉しくなりました。
ビバ、同世代!
(細かく言えば柚木さんの方が2歳若いけど)

だからこれからも私は、柚木麻子さんの小説を読み続けるのだと、
そういう作家がいることを、幸せに思います。


「奥様はクレイジーフルーツ」
明日10日発売です!ぜひ!