「世界にひとつだけのプレイブック」が素晴らしく良かった!
それぞれに愛する人を失い、
心に傷を負った男女が再生していく姿を、涙と笑いでつづるヒューマン・コメディー。
ブラッドリー・クーパーは去っていった妻を忘れられず、時に気が狂い、
ジェニファー・ローレンスは夫を亡くしてしまった心の穴を、なかなか埋められない。
その悲しみは分かるけど、それはどうかと思うよ?という言動を次々とやらかしてしまうのだけれど、
不思議と痛々しくはなく。
ああ、分かる!!その気持ち、分かる!!
と共感の嵐。
ブラッドリーの父親を演じるロバート・デニーロもまた、
息子を見守っているようでいて、どうも雲行きが怪しい。
(ものすっごくチャーミングで、デニーロを更に好きになった。)
ほとんどのシーンで即興芝居が行われているそうで、
リアクションの生々しさに、繊細な沢山の気持ちが詰まっていた。
心に傷を負うことは、ある。
自分の中のやりきれない気持ちを、ぶちまけてしまえたら、どんなにか楽になるだろう、と思うこともある。
これは、そんな人への処方箋のような映画。
今年の1本になりそう!
そして、もう一本最高だったのが、
「バチェロレッテ あの子が結婚するなんて」
親友の3人組、レーガン、ジェナ、ケイティを衝撃が襲う。
高校時代の同級生で、わりと太っていたベッキーがプロポーズされたと知って。
結婚前夜のパーティーで、3人は悪ふざけが過ぎて、花嫁のウェディングドレスを破ってしまう。
果たして、明日の式までに、花嫁に内緒で直せるのか!?
というストーリーなのですが。
美しい女たちの友情は、どこを見渡してもなく。
あくまで自分の幸せのために、その一夜、突っ走る3人娘。
無残に敗れたウェデイングドレスは直るどころか、どんどん汚れてゆく。
真っ白だったドレスの、その汚れ具合に、彼女たちの人生が投影されていくようだった。
最初はあまりの身勝手さに腹立たしささえ感じたのですが、
最後には、妙なカタルシスまで感じる潔さに、ウルッと、そしてスカッとしちゃいました。
もっと自分の幸せに貪欲になってもいいし。
傷つくのを恐れちゃ、やっぱりダメだよねって。
感性が若く、細かな女ゴコロをよく分かっているなあと思っていたら、
監督は女性で、1980年生まれでした。
やっぱり。
あと観たものメモ。
「塀の中のジュリアスシーザー」
「人生、ブラボー」
「ライフ・オブ・パイ」
「レッド・ライン」
「ストロベリーナイト」
「レ・ミゼラブル」
「テッド」
映画に力をもらう日々。
さっ。アカデミー賞の続きを見ます!アン・ハサウェイ、助演女優賞、おめでとうございます!