「本の神様」の収録の合間に、
「漫画好きの○○(某作家)さんが面白い!と言っていた、orangeという漫画を読んだら、結構良かった。」
と、夢枕さんがおっしゃっていたので、
次の日、早速本屋さんに探しに行きました。
ふだん、漫画はあまり読まないので、漫画コーナーに馴染みがなく。
いくら探しても見つけられず。
お店の方に聞いたら、あっさり「これです!」と渡してくださいました。
文芸書コーナーは、目を瞑ってでも、お目当ての本を見つけられるのに。(誇張あり。)
家に帰って、温かい紅茶を入れながら、読みました。
物語のはじまりは、高2の春。主人公の菜穂のもとに、10年後の私から、手紙が届く。
手紙に書いてあるのは、これから「私」に起こる出来事と、その時にとってほしい行動。
10年後の私の、ある大きな後悔を消すために。
もうね。高校生の甘酸っぱい青春に、胸がキュンとなり、
誰の心にもきっとある、
「あのとき、ああすればよかったなあ。」
という、しこりのように残っている想いに、痛いほど響くストーリーで。
久々に、漫画の世界で泣きました。
とってもとっても良かったです。
後悔しない生き方をしたいと、いつだって思ってる。
でも、周りのことを考えてしまったり、一歩だけ前に踏み出せなかったり。
なかなかうまくいかないものです。
orangeの主人公、菜穂は、自分より周りの幸せをいつも考えていて。
自分が我慢すれば、それでいい、と思いながら生きてきた女の子。
そんな菜穂が、10年後の自分から手紙を受け取り、
その手紙に背中を押されるように、勇気を振り絞って、少しずつ前に踏み出してゆく。
その姿の、清清しさったら!
後悔しそうになる自分に負けない力をもらえた気がしました。
大丈夫 未来は 変えられる。 「 orange」より