こんばんは。主宰です。
以前、このブログでは台湾から来鹿したワンさんのご紹介をしたとおもいます。ワンさんは台湾で研究費を獲得され、再訪することになりました。今回は、鹿児島近隣海域のエソ科魚類を採取して、台湾近隣海域のエソ科魚類の生態と比較するとのことです。そのため、鹿児島市内の鮮魚店・市場を訪問してエソ科魚類を確保し、魚体測定や消化管内容物解析をなさるそうです。
最初連絡をいただいたときに、研究内容は興味深いのですが、標本確保はだいぶ苦労するだろうと感じました。なぜなら、エソ科魚類は鮮魚店ばかりか卸売市場ですら珍しいからです。鹿児島近隣海域に分布はしていますが、魚価が安いので普通には流通しないからです。
とはいえ、研究費採択されたので何とかしなければなりません。そこで、うちの研究室を卒業して、この鹿児島市中央仲卸魚類市場によく出入りしているシンくんにお願いして、コンサルタントしてもらうことにしました。形式的に市場へ入場する許可をもらうようにするとかなり時間がかかるそうなのですが、彼にお願いして何とかワンさんの来鹿に間に合いました。奥のオレンジの帽子をかぶっているのがワンさん、手前のオレンジの帽子をかぶっているのがシンくんです。
探してみましたが、やっぱりなかなか見つかりません。気配すら感じませんね。でも、シンくんが場外まで探しに行ってくれて、それらしき魚を見つけてくれました。何でも、エソ科魚類は競りにかけずに、食品加工会社に一括で購入されるとのことです。
ただ、その後も市場のかたや仲買さんにあたってくれて、数個体を確保することができました。上の画像は、市場内にある仲買さんの店舗になります。それぞれの業者さんごとに、扱っている魚種が異なっているように見えました。鹿児島大学水産学部の教員でありながら、この街の卸売市場に来たのは初めてだったので、かなり勉強になりました。
市場はかなり早朝から動き始め、競りは5時半くらいから開始するようです。私は業務があるので毎朝来れませんが、シンくんにお願いしてワンさんの滞在中には彼にアテンドしてもらうことにしました。来年の新春にも来鹿するようなので、また彼にお願いしようとおもいます。