内之浦漁協訪問 | COPE (KU Plankton Lab)

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絶滅危惧研究室の営みをつづるブログです

こんばんは。主宰です。

 

梅雨が明け、本格的な夏到来です。最近そっかぁと感じたのですが、梅雨明けのサインはセミの鳴き声です。鹿児島では、セミが盛んに鳴きだしたら梅雨明けですね。これって、天気予報よりもかなり正確かもしれません。ここ数年、はずれなしです。

さて、夏になると鹿児島県内のあちこちの漁協へ訪問する時期となります。水圏科学分野では、我々が長年の研究によって得た学術情報・技術を活かし、鹿児島県内で営んでいる漁船漁業の効率化を支援する技術開発に取り組んでいます。その1つに、ブリ類養殖の天然種苗を採捕するモジャコ漁の効率化を目指した技術開発があります。モジャコ(ブリ稚魚)の生態、流れ藻の分布、黒潮の流れ、数値シミュレーション、ウェブサイト製作など、多様な分野に跨る学術情報・技術を統合し、フィールド調査で検証することによって、漁師にとって有益な情報を提供するものです。このプロジェクト研究はまぁまぁうまくいっていて、開発した支援ツールは社会実装できたと考えています。興味あるかたは、下のサイトにいってみてください。

 

 

今年度、開発した支援ツールの効果がどれほどなのかを調べることとなり、漁師さんにとって比較的時間を作ってもらいやすい夏に県内の漁協訪問をすることになりました。まずは、大隅半島の先端にある内之浦漁協に訪問することになりました。梅雨が明けたばかりで天候・海況が非常によかったので参加者は少なかったですが、真っ黒に日焼けした漁師さんが何人か来てくださいました。アンケートに回答していただきましたが、これらのデータは卒論生に解析してもらい、国内・海外の学会で報告してもらおうとおもっています。

漁師さんのご都合で訪問するので、あいにく担当する卒論生の授業と重複してしまいました。このため、授業がなかったまあくんに一緒に来てもらい作業をしました。会議時には、きめ細やかな対応をしてもらう必要があるので、手伝ってくれる学生さんがいるとたいへん助かります。内之浦漁協は今年度最初の訪問だったので、特に助かりました。ありがとう。

内之浦は、ロケット発射場がある町として有名です。先月、ロケット打ち上げがあった所です。内之浦漁協から近かったので、作業後に時間があったのでちょっとよってみました。ものすごい急斜面が続く山の中を開拓したような場所で、ちょっとびっくりしました。いくつか模型が置かれてて、ロケットの大きさに圧倒されました。

一番高台にあるレーダー設置点からは、大隅海域が一望できました。よくみると、海面近くに黒い影がみえます。最初は雲の影かなとおもったのですが、上空に雲がなくてもはっきりと影がみえ、ゆっくりと離散したり集合して形が絶えずかわります。魚群だとおもうのですが、何だろう?時期はだいぶちがいますが、近年ではマイワシの仔魚がこの海域で出現するようになったので、またこの海にマイワシの大群がもどってきたらいいなとおもいました。