ブルーム観測2023春~その3 | COPE (KU Plankton Lab)

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こんばんは。主宰です。

 

南星丸によるブルーム観測の報告を先月しましたが、時間経過に伴う変化を評価するため、4月上旬に南星丸によるブルーム観測を行っています。今回は、その報告をします。

4月のブルーム観測は、4月2日~4月7日に南星丸で行いました。いつもの年だと4月上旬はとても天候・海況がよいのですが、今回は春一番の風がとても強く、前線通過も相まって、全体的に時化模様でした。3月・4月の航海では慣れた先輩方が卒業・修了・就活で不在となるため、新卒論生・新修論生たちが頑張らなくてはなりません。天候・海況がよくなかった上に、コロナ禍による乗船人数制限のため1人1人の作業量・責任が多かったので、肉体的にも心理的にもとてもたいへんだったことと思いますが、完璧な観測でした。失敗した作業・やり忘れた作業などは1つもなく、船舶職員を待たせることもなくとても順調に進みました。その上、予定していなかった観測(流れ藻観測・定点フル観測)・標本採取(脂肪酸分析標本)もでき、素晴らしいブルーム観測となりました。観測に参加してくれた新卒論生・新修論生のみなさん、ご苦労様でした。また、心よりお礼申し上げます。

このブルーム観測では、新卒論生・新修論生ががんばってくれたおかげで、就寝前には余暇ができました。コロナ禍では到底できませんでしたが、みんなで雑談したりカードゲームしたりと、宿泊する実習だからこその楽しみができて良かったです。

ウェットラボでの作業風景。海洋生物ゼミの観測・標本処理では、研究室や研究テーマに関係なく、担当できそうな作業を進んで取り組みますし、手が空いていたら積極的に手伝います。受動的よりも能動的な姿勢のほうが、技術も要領も向上するとおもいます。船酔いもしているとおもいますが、責任感・精神的耐久力をもってそれを乗り越えます。こういう体験が就活に活きると私はおもっています。

洋上が時化ているので、生鮮標本を多めに採取して入港後の揺れが少ない状況で、生きた動物プランクトンを分別・採取します。この航海では、この生きた動物プランクトンを使って排糞・食糞実験をしました。排糞・食糞させている間の待ち時間があったので、港近くの公園でお花見をしました。桜の花だけでなく藤棚もあって、なかなか良かったです。コロナ禍ではこういう作業合間のおしゃべりすらできなかったけど、徐々にできるようになってきて良かったとおもいます。