Hakai Institute | COPE (KU Plankton Lab)

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絶滅危惧研究室の営みをつづるブログです

こんにちは、主宰です。
今週は、国際作業部会・共同研究の会議のため、カナダに出張しています。今回は、カナダ西海岸のクアドラ島にあるHakai Instituteについて紹介します。この研究所は、日本ではたいへん珍しい私立研究所です。設立者であるEric Petersonさんは医療ソフト・システム開発で蓄財され、その私財で海洋生態系保全のためにこの研究所を設立されたそうです。遺伝子・生化学分析機器や顕微鏡が完備された実験施設、様々な実験が可能な飼育水槽、洋上観測やサンプル採取するための小型ボート2隻、数十人の研究者が滞在できる宿泊施設があり、鹿児島大学水産学部の臨海実験所よりも素晴らしい施設です。それだけでなく、この研究所で雇用されている研究者・ポスドクが数人おり、UBCUVicの大学院生たちと一緒に、流動場や潮汐などの海洋物理学、海洋酸性化と生物群集に与える影響に関する海洋化学、食物網構造や生物多様性に関する海洋生物学に関する研究をされているようです。
今秋、この研究所で国際ワークショップを開催する予定で、ティーチング・アシスタントとしてプランクトン研究室から大学院生を派遣します。私は出席できないのでたいへん残念ですが、大学院生にとってはとてもよい経験になることと思います。
いくつか画像を置いていきます。

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研究所の前には入江が広がり、とても眺めがよいです。

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入り江の森の中に、もともとあった自然をなるべく残して設立された研究所。
 
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キッチン・風呂・部屋が完備された宿泊施設。まるで森の中にあるコテージみたいです。
 
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最新の研究機器が揃う実験室。これらの機器はすべて所長が購入しているとのこと。びっくりです。環境DNAもやっているそうです。

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アルミ合金製の観測船。観測用ウインチもきちんと配備されています。

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雪道を8時間かけて車で往復しました。