ふと壁にかかっている掛け時計を見た。丸い形で縁が紺色の時計だった。時間は10時25分、まだ今日は終わって無かった。こんなに長くて濃い1日が存在したのは、僕の人生で始めてだった。丸い掛け時計で思いだしたが、小学生の5年の時、休み時間に教室のテレビを付けて見ていたら担任の教師に怒られて、他にも見ていた友人は居たけどテレビを付けた僕だけ放課後居残りで掃除を命じられて、僕は、まともに掃除をするわけでもなく、ふざけて雑巾を投げていたら黒板の上に掛けていた丸い時計に当たりその弾みで時計が落下して時計のガラスが割れ、破損した。これは小学生の僕にとっては、かなりの大事件で、休み時間テレビを見た罰で居残りの掃除をしてる上に、こんな事になってしまい、しかも教室には一人きりと言う孤独感も後押しし初めて死にたいと思った瞬間だった。
僕はとりあえず教壇に散らばった、ガラスの破片を何とかしなくてはと思い、ほうきと塵取りを取りに行った。
まずは、大きめに割れた破片を、雑巾で上手く直接、手に触れないように取り、塵取りに入れ細かい破片は、特に慎重にホウキと雑巾でかき集めた。と言うのも、細かい破片が手に刺さりその破片が、血管に入りガラスの破片が血管を伝い心臓に突き刺さり死ぬ恐れがあると言う事をテレビか何かで聞いた事がありそれが、頭の片隅に残っていたからだ。

とりあえずガラスの破片は綺麗に片付けた。そして時計の周りに付いていたガラス片も綺麗に取った。パット見た感じガラスが付いてないだけで、普通の丸い時計だった。幸いにも秒針が動いており時間を刻んでいた。
僕はその丸い時計を黒板の上の元の所に掛け直した。

見た感じ違和感は無いし多分ガラスの無い事なんてばれないだろうと半分確信した。

次の日学校に行くと、いつもと何らか変わり無い朝の教室の風景だった。
ただ僕にとって大きく違うのは、時計にガラスが無いと言う事。

今の所誰も気付いて無い様子だった。

朝のチャイムが成り皆席に付き、担任が来るのを待った。

そして担任が8時30分調度に教室に入って来た。

担任は、黒板に背を向け生徒の方を向いてるし腕時計もしているから一切ガラスの無い時計には気付いかなかった。

ガラスの無い時計は、それから一年、時を刻んだ。
未だに誰もガラスが無い事に気付いていなかった。
6年生になり違う教室に変わる為いよいよこのガラスの無い時計ともお別れする事になった。
とりあえず時効成立って感じだった。まぁ当時は時効って言葉知らんかったけど…とにかくバレるんじゃないかと言う緊張感から解き放たれたのだ。

6年生になってもたまにガラスの無い丸い時計を見に行ってました。
変わらず時を何時も変わりなく刻んでいました。
あれから20年以上経ってるからもう今はガラスの無い時計は多分無いと思いますが、誰かガラスが無い事に気付いてくれてたら幸いです。

山本さんの家の時計は、当たり前ですが、ガラスは有ります。

何やかんや飲みながらでもう11時過ぎてるのに、まだ玉井さんは風呂から上がって来ない…早くどんな美人がパンいちで出てくるのか見たくて我慢出来なくなって来た。


まだまだ続く

★この話しは1月2日の喫茶店にてから読んで下さい。



★そして告知

『月亭遊方×チョップリンの 烏・烏・烏』

日時:3月8日(火)、午後7時開演(6時半開場)
会場:天満天神繁昌亭(地下鉄「南森町」JR「大阪天満宮」より徒歩3分)

出演:月亭遊方、チョップリン(らくごとコント)

料金:前売2000円、当日2500円

問い合わせ&予約:三栄企画 06-6631-0659
チケット販売:天満天神繁昌亭 06-6352-4874
チケットぴあ、サークルKサンクス、セブンイレブン店頭、繁昌亭窓口(11時~20時)
Pコード:597-700