お話し会で、
「小学校3、4年生のあなたがあなたの本質ですよ」
というと、
多くの参加者が上の方に目をやって、
自身の「3、4年生はどうだっただろうか」
と考えてくれます。
嬉しいですね。
その中には
「ひどい母親だった」
と泣き出す方もいらっしゃいます。
でもね、実際のことは分かりません。
なぜなら自分の見方でそう見えても
必ずしも関係者の話を照らし合わせると
ちょっと解釈が違っていることは多数あるからです。
以前、個人セッションをしていて
「3、4年生の頃、とにかく母親に否定された」
という方がいました。
明るい方でした。
その明るさが鼻につく
みたいに言われたらしいんです。
でちょっと気になったので、
「勇気がいるんですが、ご存命なら
本人に聞いてみたらどうでしょうか」
って提案しました。
でこの方、大変誠実な方でして、すぐに聞いてくれたんですよ。
しかもわざわざ近所に出向いて。
そうしたら、お母さん、なんて言ったと思いますか?
「オマエの明るさで私は救われた」
っていうんです。
聞くと、当時、実家がものすごく大変だったらしく、
久々に話したこともあり、知らないことがじゃんじゃん。
本人、ショックで。
だって、今までそれをてこに頑張ってきたわけです。
「このクソ婆ぁぁぁ」って。
それが根底から覆され、
しかも自分が曲がりなりにも
大変だった実家を支え、
それを全く知らずにババア扱いしていたと。
単なる自分の話の聞き方に過ぎなかったわけです。
「よかったですね」
連絡くれたので返事しました。
だって、お母さんが「鬼」か「毒」になってくれたから
今の自分がいるわけですからね。
「これからどうするんですか」
その方、呆然として
そうしたら泣けてきたそうです。
これからのその方の人生がより色濃くなるんでしょうね。

