240601(土)

七巻に至ってとてもとてもわが意を得た一節があった。

 

 

 

 
 
 

 

 

長いが引用したい。

「つまりは、人間(ひと)というもの、生きていくにもっとも大事なことは……たとえば、今朝の飯のうまさはどうだったとか、今日はひとつ、なんとか暇を見つけて、半刻か一刻を、ぶらりとおのれの好きな場所へでかけ、好きな食物(もの)を食べ、ぼんやりと酒など酌みながら……さて、今日の夕餉(ゆうげ)には何を食おうかなどと、そのようなことを考え、夜は一合の寝酒をのんびりとのみ、疲れた躰(からだ)を床に伸ばして、無心にねむりこける。このことにつきるな)」。

私が目指しているのはこれだ。今の生活はこのまんまだ。意識してはいたが無意識にこんなにマッチングしていることに驚く。

 

この一節に出会えただけで本書は読んだ甲斐があった。

さぁーて、次は八巻か。どんな出会いがあるのだろう?