210911(土)
浪速女の細腕繁盛記。
NHKの朝ドラに最適では? と思いながら読み進めてしまった。
山崎豊子さんってこういう作家だったのか?
「白い巨塔」「沈まぬ太陽」など社会問題にメスを入れる本格派で「堅苦しい」というイメージがあり、無意識に敬遠していた。本書は友人が勧めてくれたので読んでみてよかった。
頼りない根性なしの旦那がなくなり、明治から戦後にかけて勇躍した主人公多加。
もともとお嬢様生まれのはずがいつの間にか一流のビジネス、辛い辛い商売人に。
銭勘定とビジネスの鬼。しかしながら一度打ち負かした者にはもろ手を広げ節度をもって接する潔さ。
大阪弁が繰り広げる大阪商人ド根性ワールド。
吉本興業の初代がモデルのよう。
しかしなんやなあ、大阪弁はビジネスには向くけど恋愛には向かんらしい。
解説を読みながらなるほどなあ、と納得。
皆さんも大阪弁ビジネスワールドへ是非。
勧めてくれた友人に感謝。
またひとつ視野が広がった。