将王決定戦6回戦。
5回戦までのトータルは
高見沢治幸 +73.6
忍田 幸夫 +2.9
小林 剛 △16.8
山本 裕司 △62.7
まだ全15回戦の中盤戦ではあるが、高見沢のリードはトップ
3回ぶんくらいになっていて、そろそろこれ以上トップを取らせたくない
状況になっていた。
その南4局。
東家 忍田 34900
南家 山本 38000
西家 小林 9100
北家 高見沢 38000
現状は高見沢と山本の同点トップ。
同点の場合は順位点を分けるルールなので、8000点ずつが与えられる。
これが単独トップになると+12000点に増える。
高見沢以外の3者にとっては、山本単独トップのほうがありがたいので
高見沢だけには厳しく打つはずである。
3着目、4着目の忍田小林の立場であっても、自身の加点だけでなく
高見沢を抑えつける意識が強いのだ。
その高見沢の捨て牌がこうなっていた。ドラは。
をポンしたときの打牌が
。
ツモ切りの後、手出しで
。
そしてドラのを手出しした後に
ツモってきたを加カンしてからの手出しが
である。
これは高確率でテンパイだ。ドラも生牌の役牌もいらないとなれば
悪くても好形のイーシャンテンである。
そう思っていると、をポンして手の内から
と切ってきた!
待ち変えなのか、の二度受けだったのか?空切りなのか??
とにかくこちらは完全にギブアップ。
の形から
を抜いて受けにまわった。
ところがこのを
の形でチーと言ってくるのである!
そして手出しの!?このオッサンはいったい(((゜Д゜)))
無事流局し、山本高見沢の同点トップで終了した。
あとで記録を確認すると、その最終形にさらに驚愕(≧▽≦)
なんとフリテンの!?
普通の両面のを切ってるのに???
宇宙流と呼ばれ、常人には想像もつかない打牌をすることが
ままある高見沢であるが、これにはさすがに驚いた。
ところが、今回に関しては深く考えさせられた。
ここで高見沢の手順を再現してみる。
7巡目。
ここではを見せないほうがいいと見て
切り。
その後も三元牌を絞らせながら進めて、12巡目。
ツモ
前巡は苦しいカンチャンを嫌ってドラを切ったところだったのだが、
ここは一転、両面受けを残して切り。
そしてをポンしたときの思考が深いのである。
自分の捨て牌には。
普通のルール・状況なら間違いなくか
切りだろう。
ところが、テンパイ料のないルールで、自分が徹底マークされている
状況ならばどうだろうか。まず、これだけ注目されている状況では、
どんな待ちになってもほとんど出アガリは期待できない。
つまり、テンパイすればほぼツモ専になる。
出アガリどころか、いかにも危ないはチーすらさせて
もらえないだろう。
ところが、自分で切っているならば相手が選んで切って
くれる可能性がある。
ということでどうせツモ専になるならば、できるだけ早くテンパイして
おいたほうがいいということで、を切っていったのだ!
打っているときはありえないように見えたのだが、
後から考えてみるとなんとも深い一打である。
それにしても、生放送されて大勢に見られている対局で
これを切れるのはスゴイ(゜□゜)!
フリテンの恐れのある両面二つを残し、打点を下げて、
唯一の普通の両面を切っていくとは。。。
流局してホントに良かった(笑)
ちなみに2枚目のは、
を切っている途中に引いた牌。
このように気持ちの悪い手出し牌はたまにあるが、たいていの場合
ターツ落としの途中に引いた牌である。
今決定戦では、このように高見沢ワールド全開で
リードを持っていたが、3者がなんとか高見沢を
抑え込んで最終日を迎えることになった。
将王決定戦12戦終了時
忍田 幸夫 +70.3
高見沢治幸 +49.8
小林 剛 △20.7
山本 裕司 △102.4
残りは3戦。私が優勝するには3連勝もしくは
大きめの211が必要。
最終日の放送ページはこちら!!
http://live.nicovideo.jp/watch/lv160383448
12/23(祝)14時からです。
みなさん見てくださいね!